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2014 年度 実績報告書

多様な銀河環境における分子雲及び星団形成過程の多相星間媒質論に基づく理論的解明

研究課題

研究課題/領域番号 13J06423
研究機関名古屋大学

研究代表者

岩崎 一成  名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード星形成 / 星間媒質 / 磁気流体シミュレーション
研究実績の概要

近年の観測により、星はフィラメント状の分子雲の中で形成されることが明らかになってきた。今年度は、衝撃波による分子雲圧縮によって形成される圧縮層におけるフィラメント分子雲形成過程を、磁場を考慮して線形解析と3次元数値磁気流体シミュレーションを用いて調べた。
我々は、まず始めに、衝撃波圧縮領域における重力的不安定性の成長を線形解析を用いて調べた。その結果、観測されているように、フィラメントの軸は磁場に垂直になる事、そして、その質量は磁場無しの場合と比べて大きくなることを明らかにした。(衝撃波のマッハ数)と(衝撃波圧縮を受ける前のガスのプラズマベータ)のパラメータ空間で線形解析を行い、フィラメントが形成される時刻と、その質量を予言した。形成されるフィラメントは、現実的なパラメータ範囲では、重力崩壊するのに十分な質量を持つことが分かった。
我々は、さらに3次元数値磁気流体シミュレーションを用いて、衝撃波圧縮領域の非線形時間発展を調べた。初期揺らぎが小さい場合は、線形解析の結果と良い一致を示した。しかし、ある程度より初期揺らぎが大きい場合は、衝撃波面が揺らぐ効果によって、超音速のガス流が磁場に沿って生じる。このガス流によってフィラメント構造が作られる事が分かった。フィラメントの3次元的構造は、磁場方向に潰れた平たい構造を取る。この構造が揺らぎを持った超音速流によって大きく揺らぐ。この事は、観測されているフィラメントの内部構造を説明できる可能性がある。今後は、より広いパラメータ領域で同様の計算を行い、系統的にフィラメント構造の形成過程を明らかにしていく予定である。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 衝撃波圧縮が駆動するフィラメント状分子雲形成2015

    • 著者名/発表者名
      岩崎一成、犬塚修一郎
    • 学会等名
      日本天文学会春季年会
    • 発表場所
      大阪大大学
    • 年月日
      2015-03-18 – 2015-03-21
  • [学会発表] Filamentary Cloud Formation by Gravitational Instability of Shocked Magnetized Gas Layers2014

    • 著者名/発表者名
      岩崎一成、犬塚修一郎
    • 学会等名
      Star Formation Across Space and Time
    • 発表場所
      ESA/ESTEC, The Netherlands
    • 年月日
      2014-11-11 – 2014-11-14
  • [学会発表] 磁化した衝撃波圧縮層におけるフィラメント状分子雲の形成2014

    • 著者名/発表者名
      岩崎一成、犬塚修一郎
    • 学会等名
      名古屋大学南半球研究センター研究会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2014-10-01 – 2014-10-13
  • [学会発表] 磁化した衝撃波圧縮層における誘発的星形成2014

    • 著者名/発表者名
      岩崎一成、犬塚修一郎
    • 学会等名
      茨城大学推進研究プロジェクト研究会
    • 発表場所
      茨城大学
    • 年月日
      2014-09-18 – 2014-09-19
  • [学会発表] 磁化した衝撃波圧縮層における大質量フィラメント形成2014

    • 著者名/発表者名
      岩崎一成、犬塚修一郎
    • 学会等名
      日本天文学会秋季年会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-13
  • [備考]

    • URL

      http://www.ta.phys.nagoya-u.ac.jp/iwasaki/study_gyouseki.html

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公開日: 2016-06-01  

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