本研究は、真性ポリシリコン層と絶縁層の多層膜をP型、N型のシリコン層で挟んだ多層膜PIN型基板を形成し、上面にブロックコポリマーを用いた自己組織化法により微小ドットを形成、転写により3次元Si量子ドット太陽電池構造を形成する技術の確立を目指した。 ブロックコポリマーを用いた自己組織化法による微小ドットの形成には成功し、またパターン転写によって3次元Si量子ドット太陽電池構造を形成することが出来た。PS-PDMSブロックコポリマーを用いてピッチ10nm、直径5nmの均一・モノレヤー・ナノドット列を形成することができた。多層膜PIN型太陽電池基板にはピッチ33nm、直径23nmの均一・モノレヤー・ナノドット列をパターン転写することができた。 実験によるとブロックコポリマーの自己組織化ナノドット列を多層膜太陽電池にパターンした試料はIV特製の測定により量子ドット型太陽電池の光発電の感度がフィルム型(パターン転写なし基板)より約1000倍上がりました。 一方、太陽電池の基板作成においては、0.1%HF処理とオイルバック防止策でLPCVDによるpoly-Si膜を作製し、太陽電池の表面の改善のための技術を確立した。その結果、表面の凹凸の改善による課題解決の方向性を見出した。
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