本研究課題の目的は、スポーツやダンスなどの全身を用いたリズミカルな運動に応用可能な理論モデルの構築を目指し、非線形力学系理論を用いて、全身リズム動作における個人内/個人間協調の組織化、および組織化に関わる制約因子の解明することであった。今年度は、昨年度フランスで行った対人協調に関する実験のデータを解析した。二者の姿勢動揺を記録し、因果律を計算した。その結果、協調運動後には二者の身体運動の同期率が高まっていることが明らかになった。これは二者の運動協調がその後の他の運動(姿勢制御)の同期にも影響を与えることを示す。
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