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2013 年度 実績報告書

半導体コンプトン望遠鏡を用いた電子・陽電子対消滅放射による宇宙物理学の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 13J07111
研究機関東京大学

研究代表者

一戸 悠人  東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードコンプトンカメラ / ガンマ線
研究概要

・韓国で行われたIEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conferenceに参加し、SGDコンプトンカメラのイベント再構成アルゴリズム、およびEMによる実証結果についての口頭発表を行った。
・NASAのゴダード宇宙飛行センターのソフトウェアチームと数回にわたる顔合わせ会議を行い、実際に衛星のデータ解析ソフトウェアで用いられることになるFITS形式ファイルやデータベースファイルのフォーマット、アルゴリズムの詳細を議論した。実際にソフトウェアを実装するエンジニアと開発したアルゴリズムの実装について話し合った他、SGD検出器チーム側としてEM実験結果やモンテカルロシミュレーションに基づくフォーマット準拠のテストファイルを制作、提供した。
・衛星システムからすべての検出器サブシステムを統合して動作検証を行う第一次噛み合わせ試験に向けた、SGDサブシステム噛み合わせ試験に参加している。3台のコンプトンカメラに加えアクティブシールドを初めて統合したSGDのシステムを試験運用し、得られたデータの妥当性や性能評価等のデータ解析を主導している。
・511keV対消滅放射をはじめとする種々の宇宙ガンマ線ラインに対し、SGDで到達できる点源感度をフルシミュレーションで見積もった。この他に、サイエンスの観点からは、銀河団からはこれまで一度もガンマ線が検出されていないことを受け、SGDの高い感度によって初めてガンマ線が観測される可能性などを議論すべく銀河団のデータ解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

モンテカルロシミュレータ作成、アルゴリズム開発ともに一段落し、検証も行っており、おおむね順調である。

今後の研究の推進方策

ソフトウェアチームの開発したデータ解析ソフトウェアを、自ら開発したソフトウェアとクロスチェックし、正しくアルゴリズムが適用されているかを詳細に調べてゆく。第一次噛み合わせ試験では、キャリブレーションをはじめとするデータ解析を主導する。ガンマ線ライン放射や偏光に加え、銀河団のデータ解析も続け、SGDで新しく可能となるサイエンスについてはさらに詳しく検証してゆく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 超広角コンプトンカメラによる放射性物質分布の可視化2014

    • 著者名/発表者名
      高橋忠幸、武田伸一郎、渡辺伸、一戸悠人, 田島宏康, 黒田能克、池淵博、玄蕃恵、松浦大介
    • 雑誌名

      放射線

      巻: Vol.39, No.4 ページ: 159、170

  • [学会発表] Study of Event Reconstruction Algorithm for a Large-Scale Si/CdTe Multilayer Compton Camera2014

    • 著者名/発表者名
      Yuto Ichinohe, Shinichiro Takeda, Hirokazu Odaka, Shin Watanabe, Taro Fukuyama, Masayuki Ohta, Tadayuki Takahashi, Kazuhiro Nakazawa, Hiroyasu Tajima, Yasushi Fukazawa, Takaaki Tanaka
    • 学会等名
      IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference
    • 発表場所
      Seoul, Korea
    • 年月日
      2014-10-28
  • [学会発表] ASTRO-H衛星搭載軟ガンマ線検出器におけるコンプトン再構成アルゴリズムの開発2013

    • 著者名/発表者名
      一戸悠人
    • 学会等名
      日本物理学会 2013年秋季大会
    • 発表場所
      高知大学
    • 年月日
      2013-09-22
    • 招待講演

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公開日: 2015-07-15  

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