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2014 年度 実績報告書

細粒分のダイナミクスに着目した地盤の粒度変化に起因する陥没発生機構とその対策

研究課題

研究課題/領域番号 13J07199
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

近藤 明彦  名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード内部浸食 / 粒度分布形状 / 粒子移動特性 / 間隙構造 / 粒子間接触構造 / ゆるみ領域 / 耐内部浸食性評価法
研究実績の概要

ミクロな内部浸食現象がマクロな陥没発生現象に進展するメカニズム解明のために,外力の作用履歴と境界値問題を検討した.外力の作用履歴については,一次元透水実験で動水勾配を段階載荷,段階除荷,一定載荷中の繰返しを行い,流出率の変化を検討した.特徴的な結果として,繰返し載荷によって1週間の計測で流出量が2倍に増加した.よって,日常的な例えば波浪による外力作用で,内部浸食は地盤を劣化させることを示した.
境界値問題として,埋設管渠周辺での陥没災害のメカニズムを小型土槽実験で検討した.材料の粒度分布形状が異なることで空洞の発生形態が異なり,不飽和帯の土の強度が発揮され,ゆるみ領域の形成とともに空洞が発生することを示した.特に,内部浸食しやすい材料では,空洞下部に土粒子が存在していても非常にゆるい領域が発生し,空洞の規模がみかけより大きくなることを示した.
以上を踏まえ,モニタリングを含めた陥没災害に対する予防対策を行うために,内部浸食の予測法と空洞の危険度判定方法を提案した.
内部浸食の予測法について,Kennyらの基準に代表されるような従来の予測では,定性的な流出傾向は表現できるが,実際に流出する粒径については予測できない範囲が存在することを示した.実験と個別要素法の解析結果を整理することで,間隙構造特性と粒子間接触構造特性に基づき,修正した曲率係数を用いて耐浸食性を評価するフローを提案した.
空洞の危険度判定方法については,空洞の耐力を求めることで危険度の表現を試みた.小型土槽内に作成した空洞について地盤の密度,飽和度,空洞形状などが空洞の耐荷重に及ぼす影響を定量的に調べ,鉛直方向に縦長の空洞耐力が高く,陥没の危険度が低いことを示した.以上を踏まえて,地盤材料の調査による対処の優先度の決定によって効率的に空洞対策を行うためのフローを提案した.

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Micro and Macro Modeling of Ground Depression due to Internal Erosion2014

    • 著者名/発表者名
      Kenichi Maeda and Akihiko Kondo
    • 雑誌名

      ASCE Soil Behavior and Geomechanics

      巻: 236 ページ: 445-455

    • DOI

      10.1061/9780784413388.046

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 粒度分布形状に起因する内部浸食メカニズムに着目した細粒分のダイナミクスに及ぼす間隙構造の影響2014

    • 著者名/発表者名
      前田健一,近藤明彦
    • 雑誌名

      土木学会論文集A2(応用力学)

      巻: 70 ページ: I_507-I_517

    • DOI

      10.2208/jscejam.70.I_507

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Instability modelling caused by internal erosion with changing grading2014

    • 著者名/発表者名
      A. Kondo, K. Maeda & T. Yamada
    • 雑誌名

      Computer methods and recent advances in geomechanics

      巻: 14 ページ: 1505-1510

    • DOI

      10.1201/b17435-266

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 粒度分布形状に着目した粒状体の内部浸食のマイクロメカニクス2015

    • 著者名/発表者名
      近藤 明彦
    • 学会等名
      第50回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      札幌市
    • 年月日
      2015-09-01 – 2015-09-03
  • [学会発表] 内部浸食に起因する埋設管周りのゆるみ形成機構に及ぼす粒度形状の影響2014

    • 著者名/発表者名
      近藤 明彦
    • 学会等名
      土木学会第69回年次学術講演会
    • 発表場所
      大阪市
    • 年月日
      2014-09-10 – 2014-09-12
  • [学会発表] 水位変動履歴を考慮した埋設管周りのゆるみ形成における内部浸食の影響2014

    • 著者名/発表者名
      近藤 明彦
    • 学会等名
      第26回中部地盤工学シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋市
    • 年月日
      2014-08-08 – 2014-08-08
  • [学会発表] 動水勾配の履歴に起因する粒度形状を考慮した粒状体の内部浸食と目詰り挙動の検討2014

    • 著者名/発表者名
      近藤 明彦
    • 学会等名
      第49回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      北九州市
    • 年月日
      2014-07-15 – 2014-07-17
  • [学会発表] 粒度形状に起因する細粒分の運動特性に着目した粒状体の浸食速度の検討2014

    • 著者名/発表者名
      近藤 明彦
    • 学会等名
      第49回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      北九州市
    • 年月日
      2014-07-15 – 2014-07-17
  • [備考] 前田健一研究室ホームページ

    • URL

      http://www.maeda-lab.org

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公開日: 2016-06-01  

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