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2015 年度 実績報告書

高反応性カチオン種の触媒的制御を志向したキラルボレート塩の創製と機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 13J07425
研究機関名古屋大学

研究代表者

木津 智仁  名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード有機分子触媒 / キラルイオン対触媒 / キラルアニオン
研究実績の概要

キラルイオン対型触媒は、高い反応性をもつイオン性活性種とキラルイオンが強いクーロン相互作用により緊密なイオン対を形成することを利用して活性種の反応性や立体選択性を制御できるというユニークな機能への興味ゆえに、古くから広く研究されてきた。しかし、既知のキラルイオン対型触媒系を俯瞰すると、キラルカチオン触媒によるアニオン種の立体制御を実現した数多くの報告に比べ、相補的なキラルアニオン触媒による反応性カチオン種の制御に挑戦した例は非常に限られている。
本研究では新たなキラルアニオンとして、四配位のホウ素を中心に持つアニオンであるキラルボレートに注目した。ボレートは、テトラアリールボレートやテトラフルオロボレートに代表されるように配位性が低い安定アニオンとして汎用されてきた。しかし、これまでボレート骨格自体に立体制御能を求めるような試みは少なく、高い立体制御能を示すキラルボレートは全くと言ってよいほど知られていない。私は、ボレートが低い求核性とカチオン性中間体の安定能を併せ持っている点に着目し、適切な三次元構造を有するキラルな骨格が設計できれば高反応性カチオン種の立体制御を目指した研究に適用できると考えた。
本年度は昨年度に引き続き、独自に創製した配位性が低く高い安定性をもつキラルボレートを触媒量の不斉源とする立体選択的反応の探索を行った。まず、対イオンとしてプロトンを持つボレート塩を調製するためのイオン交換プロセスを確立した。続いて、極低温下でボレート酸塩を触媒として用いることで立体選択性が発現するカルボカチオン型反応系を見出し、反応条件と触媒構造の検討の結果、比較的良好な立体選択性で目的物を得ることに成功した。この研究により、第三のキラルアニオン触媒と位置付けられる非配位性アニオン触媒による反応性カチオン種の制御の実現に道筋をつけることができたと考えている。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Synergistic Catalysis of Ionic Bronsted Acid and Photosensitizer for a Redox Neutral Asymmetric α-Coupling of N-Arylaminomethanes with Aldimines2015

    • 著者名/発表者名
      Uraguchi, D.; Kinoshita, N.; Kizu, T.; Ooi, T.
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society

      巻: 137 ページ: 13768-13771

    • DOI

      10.1021/jacs.5b09329

    • 査読あり
  • [学会発表] Synergistic Catalysis of Chiral Ionic Bronsted Acid and Photosensitizer for a Redox Neutral Aminomethylation of Imines: Oxidative Quenching Process2016

    • 著者名/発表者名
      木津智仁・木下奈津子・浦口大輔・大井貴史
    • 学会等名
      IGER Annual meeting 2015
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2016-01-08 – 2016-01-08
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2016-12-27  

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