研究課題
本年度は、前年度から準備を進め、実施してきた介入研究のデータ解析をおこなった。鳩山コホート研究参加者704名から、虚弱チェックリストに基づいて30名の虚弱高齢者(68-85歳、平均73.6歳、男性20名、女性10名)を抽出した。30名を運動・栄養・心理社会プログラムによる介入群15名と待機コントロール群15名に分け、3ヵ月間の介入をおこなった。介入群は、週2回、1回当たり1時間の運動を実践し、運動後の30分間に、隔週で栄養または心理・社会面に関するグループワークをおこなった。待機コントロール群には、同時期の3ヵ月は何も介入せず、3ヵ月後に介入群と同様のプログラムを提供した。3ヵ月後のデータを分析した結果、通常歩行速度(P = 0.816)、最大歩行速度(P = 0.558)、機能的予備力(P = 0.551)には有意な交互作用(群×時間)がみられなかった。一方、タイムドアップ&ゴー(P = 0.030)、たんぱく質摂取量(P = 0.030)、動物性たんぱく質摂取量(P = 0.030)、Geriatrics Depression Scale短縮版得点(P = 0.030)において、有意な交互作用(群×時間)がみられ、介入群ではいずれも有意に向上した。以上より、虚弱予防プログラムは機能的健康度の向上に有用であったものの、通常歩行速度と最大歩行速度から定義する機能的予備力は、介入効果の評価指標としては不適当である可能性が示唆された。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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体育の科学
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