研究課題/領域番号 |
13J07890
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
飯村 健司 千葉大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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キーワード | アルゴリズミック・デザイン / コンピュテーショナル・デザイン / 建築部品 / 自動設計 / 自由曲面 |
研究概要 |
本研究では、コンピュータ・アルゴリズムによって生み出されるこれまでにない形状の建築デザインの実現性を高めることを目的とし、計画的な問題を解くアルゴリズムに、構工法などの生産的な拘束条件を与える方法の考察と、これによる形態創生の可能性を追求している。建築用CADにおいては、建築における部品・部材に対応するオブジェクトを組み上げ、その形状を表現しているが、それぞれがどのように接続しているかについての情報を有していない。当該年度は、コンピュータ上で表示されるオブジェクトに、接続関係を与えるため、各オブジェクトを管理する情報構造を独自に拡張した。また部材同士の接続関係を保持しながらモデリングを行なうことができる制御機構を実装し、またこの接続関係をもとに組み上げ可能なディテールをもった部品を自動設計する方法について考察を進めてきた。 コンピュータ上における各オブジェクトの接続情報を管理するには、各オブジェクトをデフォルメし、その接点に形状を有さない仮想のオブジェクト(ノードオプジェクト)を配し、部材同士の接続関係を示すネットワークモデルを構築することが有効である。ノードオブジェクトに集まる部材の断面・及び姿勢を管理することで、これらの組み合わせから各接点に求められる部品の形状を計算することができる。また接続関係の物理的な整合性の確認をために、物理演算エンジンを活用し、それぞれの干渉や接続関係を制御した。当該年度、本手法によって得た三次元形状の模型化と自由曲面をもつフォリーの制作を行なった。他方、形状を生み出すためのアルゴリズムの開発を行ない、その中で都市・集落の形態を参考にその試作を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
建築部品の接続関係を表すための情報構造を構築し、これを実装したソフトウェアによってモデリングした自由曲面を設計案通り施工できた。
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今後の研究の推進方策 |
物理演算エンジンを用いた形状制御を用いた場合によっても、各部材の接続を許容変形寸法内におさめることができず、部品の種類数が増加してしまった点で、単位部品を組み上げることでできる形状の多様性についての追求が不十分であった。次年度、変形を許容するディテールをもった接続部品の考察によって、部品種類数の増加を抑え、生産性の高い形状生成に取り組む。
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