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2014 年度 実績報告書

免疫抑制剤FTY720とカルシニューリンシグナルのクロストーク機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13J08110
研究機関近畿大学

研究代表者

萩原 加奈子  近畿大学, 薬学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードFTY720 / カルシニューリン / 活性酸素種 / マップキナーゼ / シグナル伝達経路 / ストレス応答 / カルシウム
研究実績の概要

本研究は、ゲノムワイドな手法と遺伝薬理学のアプローチを駆使し、免疫抑制薬FTY720の標的因子の網羅的同定と機能解析を行うことで、1)FTY720のカルシウム/カルシニューリン(CN)シグナル伝達経路の活性化機構の解明、2)FTY720添加と酸化ストレス添加時の標的因子の共通性質より導かれるFTY720の作用機構とその機能解析、3)FTY720がタンパク質代謝に与える影響とその意義、そして、4)FTY720が細胞に与える影響とその意義を明らかにすることで、FTY720を介するシグナルネットワークの解明を目指すものである。本年度は以下のことを明らかにした。
①FTY720添加時のDNAマイクロアレイを行い、FTY720添加時に発現が変動する遺伝子群を網羅的に同定した。上昇してきた遺伝子群の多くは、既にFTY720により活性化されることを報告したCNシグナル伝達経路(Hagihara et al., 2013)やストレス応答MAPKシグナル伝達経路(Hagihara et al., 2014)により制御されていた。しかしながら、これら二つの経路だけでは発現制御メカニズムが説明できない遺伝子群も存在することが分かった。そこで、転写因子結合配列の検索、さらに転写因子候補のKO細胞を用いたRealtime PCR法による比較を行うことで、FTY720により制御される新たなシグナル伝達経路を明らかにし、現在投稿準備中である。
②FTY720感受性遺伝子群を網羅的に同定することにより、FTY720の新たな作用機構/経路を明らかにするとともに、臨床においてFTY720の作用を増強しうる遺伝子群の同定に貢献できると考えた。今回私は、分裂酵母のKO細胞ライブラリーを使用して、3段階のケミカルゲノミクススクリーニングを行い、FTY720感受性遺伝子を網羅的に探索した。そして、同定された因子群の細胞内機能とFTY720との関係について考察を行い、現在投稿準備中である。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Spatial control of calcineurin in response to heat shock in fission yeast2014

    • 著者名/発表者名
      Mari Higa, Ayako Kita, Kanako Hagihara, Yuki Kitai, Akira Doi, Rie Nagasoko, Ryosuke Satoh and Reiko Sugiura
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: Vol.20 ページ: 95-107

    • DOI

      10.1111/gtc.12203

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] S1P受容体調節剤FTY720を介する遺伝子発現プロファイリングの網羅的解析2014

    • 著者名/発表者名
      萩原加奈子、水庫彩、八百麻里子、北井佑樹、石田紘基、喜多綾子、佐藤亮介、近重裕次、益子高、松野純男、千葉健治、杉浦麗子
    • 学会等名
      第37回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-10-27
  • [学会発表] FTY720を介するカルシニューリンシグナル伝達経路とストレス応答MAPキナーゼ経路のクロストーク機構2014

    • 著者名/発表者名
      北井佑樹、萩原加奈子、水庫彩、喜多綾子、佐藤亮介、益子高、松野純男、千葉健治、杉浦麗子
    • 学会等名
      第37回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-10-27
  • [学会発表] ヒトPDK1分裂酵母ホモログKsg1の細胞形態制御とCa2+シグナル伝達経路における役割2014

    • 著者名/発表者名
      大浦惇義、土井章、宇野貴哉、佐藤駿、神田勇輝、喜多綾子、萩原加奈子、比嘉真理、佐藤亮介、杉浦麗子
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府京都市)
    • 年月日
      2014-10-18
  • [学会発表] MAPキナーゼシグナル依存的なRNA結合タンパク質Nrd1による細胞運命制御機構2014

    • 著者名/発表者名
      佐藤亮介、伊藤祐奈、喜多綾子、萩原加奈子、谷時雄、杉浦麗子
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府京都市)
    • 年月日
      2014-10-17
  • [学会発表] S1P受容体調節剤FTY720を介する新たなシグナル伝達機構の解明2014

    • 著者名/発表者名
      石田紘基、萩原加奈子,水庫彩,八百麻里子,岡田千聖,高塚三恵,北井佑樹,喜多綾子,益子高,松野純男,千葉健治,杉浦麗子
    • 学会等名
      日本ケミカルバイオロジー学会第9回年会
    • 発表場所
      大阪大学 豊中キャンパス 大阪大学会館(大阪府豊中市)
    • 年月日
      2014-06-13
  • [備考] 分子医療・ゲノム創薬学研究室ホームページ

    • URL

      http://www.phar.kindai.ac.jp/genome/

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公開日: 2016-06-01  

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