現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(A)各形状要素に対する知覚操作手法の統合、(B)任意視点視触覚生成技術の各要素技術に関して当初目標とした性能を達成する技術を開発でき、またそれらを統合したモバイル型形状提示システムにおいても、当初目標とした性能を達成している。そしてこれらを通じ、視覚触覚間の感覚間相互作用を利用した形状提示システムの実現可能性と有用性を示すことができたため上記の評価をつけた。加えて本手法を応用することで, 把持物体の柔らかさ知覚や、重量知覚を操作でき、背面タッチディスプレイへの応用により、モバイル端末における視触覚フィードバックを付加できることを明らかにする等, 当初の想定以上の成果をあげることができた.
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究開発により, 形状知覚操作手法の組み合わせによっては触知覚操作率が低下してしまうこと、物体によって手の一部が遮蔽されてしまったときに正しい触知覚を提示できなくなること等、新たな課題が確認されたため, 今後これらの解決にとりくむ. また, これまでの実験により, 指一本でのなぞり動作, 母指と示指を用いた掴み動作に対して形状知覚操作が可能であることを示したが, 目標とするシステムの実現にあたっては, 手のひらでなぞる, 複数指でつかむ等より多様な接触方法に対応する必要がある, これらの課題に対しては, 距離カメラを用いて深度画像を取得し, そこから手の形状を推定することで, 物体との接触点, 接触方法を推定することで適切な視覚フィードバック映像を生成することを目指す.
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