今後の研究の推進方策 |
当研究室で見出したアルキン側鎖活性化型スピロ環化反応(Org. Biomol. Chem., 2011, 9, 6899.)に構造修飾型キラルヨウ素類縁体を応用し、立体選択性への影響を検討する。さらに中間体ヨードニウム塩のX線結晶構造解析を行い、得られた構造的知見を頼りに効果的な不斉反応剤の構造最適化を行い、不斉スピロ炭素の新規構築法を実現する。その後、本天然物の光学活性なDEF環を構築する。一方で、別途高効率的に合成したホモフタル酸無水物AB環を用いて、当研究室で見出したDiels-Alder型環化付加反応(J. Org. Chem., 1985, 50, 2273.)を精査する。すなわち本天然物の類縁体合成を見据え、より効果的な環化付加反応への展開を計画している。
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