研究課題/領域番号 |
13J09101
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
青木 秀光 立命館大学, 先端総合学術研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 親 / ライフストーリー研究 / 質的研究 / 支援 |
研究実績の概要 |
2014年度前期は、主に国際社会学会議の発表準備に大きく時間を割いた。当該報告では、日本での精神障害者の子を抱える家族が、いかなる困難のなかを生きているのかを概説し、彼ら/彼女らのインタビューを通して部分的なライフストーリーの理解でなくして、全体的な生の理解を志向する方策を示した。 2014年度後期は、質的研究の成果が多いハンセン病に関する先行研究整理やフィールドワークをこなした。これまでのハンセン病政策は、1900年代から続く精神障害者や、その家族への施作と重なる部分が多い。実際にハンセン病回復者から、そのような近似性を聞き取った。これらのハンセン病の歴史・証言から精神障害者・その家族へ応用できる研究手法や事実があることを確認できた。以上の成果は、いずれ明らかにする予定である。また、親へのインタビューは11月以降活発に展開した。修士学位論文以降5年間ほど彼ら/彼女らとは関係があるが、外部者であるフィールドワーカーとしての筆者を徐々に受け入れられていると感じている。以前であれば、モデルストーリーが多く聞かれたが、現在においては生活への関与(畑を耕すことや、共同作業所の行事への参加、酒席をともにする)を通して今までにはない語りが表出してきた(支援者への愚痴や、家族会内確執)。 2015年度は、親のレジリエンスを引き出すというテーマのもとにライフストーリー分析を主としてフランスの精神科医であるボリス・シュリニク氏を前に発表を行う予定である(10月31日)。 日本オーラル・ヒストリー学会では両親の語りの差異について発表を予定している(9月12日、13日)。父親と母親を家族という一つの単位でみる方法は優勢であり、同じ子どもの母親と父親の語りを羅生門的に分析・考察されたものは少ない。上記の発表を受けて、日本オーラル・ヒストリー研究12号(2016年3月31日締切)に投稿予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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備考 |
1,生存学研究センター若手研究者研究力強化型「現代社会エスノグラフィ研究会」、「統合失調症の子を抱える親との対話――カテゴリカルな理解を越えて」、口頭発表、10月11日、立命館大学(京都府京都市)2,研究会「Population Ethicsをめぐって」、指定質問者、2015年1月12日、立命館大学(京都府京都市)
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