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2013 年度 実績報告書

SCADAデータと高度化した空力弾性モデルを用いた洋上風力発電設備の動的応答予測

研究課題

研究課題/領域番号 13J09459
研究機関東京大学

研究代表者

福王 翔  東京大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード風力発電 / 乱流モデル / 風速場 / 動的応答解析 / 構造同定 / 風車制御 / 疲労寿命 / 損傷検知
研究概要

本研究は, 風力発電設備の損傷検知システムの構築を目的として, 入力風速場モデルの高度化および風車構造モデルの精緻化を行うものである. 2013年度の実施内容として, まず入力風速場モデルについて, 従来のものよりも観測値とよく一致するスペクトルおよび相関モデルの提案を行った. また, 銚子観測タワーにおける風速計のデータ整理を行い, これを用いて提案モデルの検証を行った. 入力風速場の乱流モデルは風車の応答解析結果, とくに疲労寿命の結果に大きな影響を与えるものであり, 本提案モデルを用いることで応答予測精度の向上が期待される. 風車構造モデルの精緻化について, 2013年度は銚子沖洋上風車を対象に加振試験を実施し風車の1次固有振動および2次固有振動に対して構造パラメータの計測を行った. 大型風車の1次固有振動については多くのデータが得られているのに対し, 2次固有振動のデータは希少であり, 本研究において今後構造同定手法の精度検証とモデルの精緻化に用いるとともに, 設計基準への反映も期待される. また, 構造モデルの精緻化に加え, 風車運転時の応答解析の際に必要となる制御モデルの作成も行った. 以上の研究は全て銚子沖洋上風車を対象の行い, 2014年度も引き続きモデル化と検証の作業を行っていく予定である. 一方, 2013年7月に京都府太鼓山において陸上風車が疲労破壊により倒壊する事故が発生したのを受けて, 当初の目的に加えて疲労寿命評価を行うために, 倒壊した風車と同じウィンドファームの風車において, 加速度および基部モーメントの計測を行った. 得られたデータは今後モデルの検証に用いる予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

年次計画のうち, ブレード回転の解析は行っていないが, その他の入力風速場の作成システム同定, 風車制御のモデル化は順調に完了しているため.

今後の研究の推進方策

今後の研究計画として, 風速場モデル, 風車構造モデルの精緻化を引き続き行う予定である. 最終的な目的を損傷検知としていたが, 2013年7月に京都府太鼓山の陸上風車が疲労破壊により倒壊した事故を受け, 損傷検知に加え風車の疲労寿命評価を研究に盛り込む予定である. 疲労寿命評価には風速場の乱流成分の影響が非常に大きく, また, 損傷検知で想定している数十分間より更に長期にわたるモデルが必要になることから, 年分布のモデルを導入する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Modified von Karman model for offshore wind field generation2013

    • 著者名/発表者名
      Shou Oh
    • 学会等名
      Asia Pacific Conference on Wind Engineering
    • 発表場所
      Chennai, India
    • 年月日
      20131209-13
  • [学会発表] An study on structural parameter of offshore wind turbine using active mass damper2013

    • 著者名/発表者名
      Shou Oh
    • 学会等名
      European Wind Energy Association Offshore
    • 発表場所
      Frankfurt, Germany
    • 年月日
      20131119-22

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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