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2013 年度 実績報告書

ALMA観測と宇宙論的理論モデルで明らかにする銀河形成

研究課題

研究課題/領域番号 13J09516
研究機関東京大学

研究代表者

真喜屋 龍  東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員PD

キーワード銀河形成 / 星形成 / 星間ダスト / 宇宙論
研究概要

今年度は概ね年次計画の通りに研究を実施することが出来た。まず一つ目の成果として、星形成に関する新たなフィードバック機構を導入した新たな宇宙論的銀河形成モデルの構築を行い、その研究結果を論文としてまとめた。この論文は既に Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 誌に受理されており、来年度早々に出版される予定である。来年度以降はこの研究成果について国内外の研究会などで講演を行い、研究成果を広くアピールするとともにより洗練されたモデルの構築を行う予定である。
上記の研究と並行して、私の持つ宇宙論的銀河形成モデルを赤外線・サブミリ波領域にまで拡張する研究を行い、このモデルを用いて、新世代のサブミリ波望遠鏡であるALMAに対する理論予測を行った。特に、ALMAへの観測プロポーザル作成の際には私のモデルを他の研究者へ広く提供し、結果として多数の観測プロポーザルに共同提案者として参加させて頂いた。来年度以降はそれらの観測から得られたデータを用いて、よりモデルを現実的かつ有用なものにしていく予定である。また、ALMAの初期観測で既に得られているデータと私のモデルとの比較も多数行い、これまで殆ど理解が進んでいなかった、ダストに隠された宇宙の星形成史について、ある程度の理解を得られつつある。この研究については来年度中の出版を目指して、論文の執筆を開始したところである。
以上述べたように、今年度は事前に立てた年次計画を概ね実現することができた。またそれだけでなく、受入研究機関やその近隣の国立天文台でのセミナー等に多数参加し、他の研究者と議論させて頂くことで、これまでにない新たな研究のアイディアも数多く得られ、それによって研究テーマを大きく広げることが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度はおおむね計画の通りに研究を進めることができた。具体的には、私の持つ銀河形成モデルに新たな星形成機構を導入する研究を行い、この研究についての論文が学術誌に採択された。またそれと並行して、銀河形成モデルを赤外線領域まで拡張する研究も順調に進展し、サブミリ波望遠鏡ALMAへの観測プロポーザル作成など具体的な成果につなげることができた。

今後の研究の推進方策

今後も当初の研究計画の通りに研究を進めていく。次年度以降は、理論モデルの構築だけでなく具体的な観測結果との比較も重点的に行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Galaxy luminosity function and its cosmological evolution : Testing a new feedback model depending on galaxy-scale dust opacity2014

    • 著者名/発表者名
      Ryu Makiya, Tomonori Totani, Masakazu A. R. Kobayashi, Masahiro Nagashima, Tsutomu T. Takeuchi
    • 雑誌名

      Monthly Notices of the Royal Astronomical Society

      巻: (印刷中)

    • DOI

      10.1093/mnras/stu561

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Extragalactic Background Light from Hierarchical Galaxy Formation : Gamma-ray Attenuation up to the Epoch of Cosmic Reionization and the First Stars2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshiyuki Inoue, Susumu Inoue, Masakazu A. R. Kobayashi, Ryu Makiya, Yuu Niino, Tomonori Totani
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal

      巻: 768 ページ: 197-213

    • DOI

      10.1088/0004-637X/768/2/197

    • 査読あり
  • [学会発表] The cosmological galaxy formation model in the far IR and sub-mm : Predictions for ALMA and SPICA2013

    • 著者名/発表者名
      真喜屋龍
    • 学会等名
      日本天文学会秋季年会
    • 発表場所
      宮城県 東北大学
    • 年月日
      20130910-12
  • [学会発表] The cosmological galaxy formation model in the far IR and sub-mm : Predictions for ALMA and SPICA2013

    • 著者名/発表者名
      真喜屋龍
    • 学会等名
      日本天文学会春季年会
    • 発表場所
      東京都 国際基督教大学
    • 年月日
      20130319-22

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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