研究実績の概要 |
アーキアが持つカルビン回路鍵酵素、ホスホリブロキナーゼ(PRK)の酵素特性を調べるために、リン酸供与体への基質特異性を調べた。これまで報告されている酸素発生型光合成PRKは、リン酸供与体としてATP以外のヌクレオチド三リン酸への特異性が著しく低く、活性も低い。そこで、アーキアPRKがATP以外のヌクレオチド三リン酸(CTP, UTP, GTP)をリン酸供与体として利用できるかを調べた。 その結果、興味深いことに、アーキアPRKはATP以外のヌクレオチド三リン酸もリン酸供与体として利用できることを明らかにした。これは、これまで報告されているPRKでは見られなかった現象であり、アーキア型PRKの特徴のひとつだと考えられる。
また、プレカルビン回路の証明のために、メタボローム解析を行い、代謝産物の同定を行っている。現在までに主要な代謝産物が検出されており、今後は13CO2を取り込ませたトレース解析により、プレカルビン回路の証明を行う。
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