研究概要 |
1. 調査・学会参加 本年度の調査では、日本の鉱山、特に西日本・東北地方に偏在する鉱山の活動の歴史や現在の状況を調査することを目的とし、江戸時代から採掘がはじまった金・銀・銅鉱山全12か所(石見銀山/別子銅山/串木野金山/菱刈金山/槇峰鉱山/筑豊炭田/鯛生金山/明延鉱山/生野銀山/旧東北採石場/尾去沢鉱山、延沢鉱山、佐渡鉱山)を訪れ、現地調査・史料調査を行った。また、ドイツのエッセンで2013.11.21-23の期間に開催された、鉱業のグローバル・ヒストリーに関する国際学会、"Digging for treasure, Mining in global perspective"に参加した。一国史に限らず、地球規模の視野で鉱山史を比較するという本学会の視点は申請者の関心に非常に近いものであり、集まった研究者と意見交換を行った。 2. 研究成果報告 2013年12月19日にプリンストン大学において開催されたGraduate Student Workshop at Princeton University : Symposium on World History and Worlds Together, Worlds Apartにおいて、World History from a technological viewpoint : Trans-regional Transfer reflected in the development of silver mines in the 16^<th> centuryという題目で報告を行い、16世紀に世界中で同時多発的に行われた銀山開発に着目し、その開発技術の伝播について指摘することで、従来経済活動の中で流通にばかり注目が行きがちであったが、生産や消費の側面にも注意を払うべきだと論じた。 また今秋に発刊予定の『(仮)輪切り世界史』の第3巻の執筆を担当し、1450年から1750年までの世界史の叙述を行うと同時に、本研究の課題である16世紀ごろの鉱産資源をめぐる人・モノ・資本の移動について、上記の現地調査や研究報告の成果を盛り込み、執筆を行っている。
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