• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

LCGTにおける光共振器の輻射圧不安定性とその制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13J10386
研究機関東京大学

研究代表者

道村 唯太  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード重力波 / レーザー干渉計 / 精密計測 / 光共振器 / 干渉計シミュレーション / ショットノイズ / 多自由度制御 / 光学浮上
研究実績の概要

大型低温重力波望遠鏡KAGRA(旧名LCGT)は、3 kmの基線長を持つ、直交する2つの光共振器の長さの差を測定することで重力波をとらえる検出器となっている。光共振器を構成する鏡は自由質点でなければならないため懸架されており、2つの鏡間の距離変動はレーザー光を往復させることで測定する。光子数の量子揺らぎに起因する散射雑音を抑えるために、往復するレーザー光の強度は最大400 kWにもおよぶ。しかし、大きな光輻射圧によって、鏡の傾きに対して角度不安定性が自発的に生じてしまうという問題があった。そこで、共振器を構成する鏡の姿勢制御方法をレーザー干渉計のシミュレーションとテーブルトップ実験による実証で確立しなければならない。
昨年度は、干渉計と制御系のシミュレーションにより、鏡の姿勢制御に関わる原理的な雑音である散射雑音の評価を行った。その結果、ほぼ要求値を満たす制御方法を見出すことができ、その方法では干渉計の重力波に対する感度を15 Hz 以上の周波数帯域では悪化させないことを示した。
今年度は原理的な雑音以外の雑音を干渉計シミュレーションに加え、より実際的な雑音評価を進めると共に、算出した要求値に基づいて、関係するKAGRA構成部品の設計を進めた。また、テーブルトップ実験に用いる微小鏡の製作を完了させ、その支持方法の詳細検討や真空槽の整備を行った。
原理的な雑音以外の雑音としては、鏡の傾きによって生じた光軸ずれを検出する四分割光検出器の振動による雑音や、光共振器に入射するビームのジッター、鏡の姿勢を制御するためのアクチュエータからの雑音などが挙げられる。それぞれの評価を行い、四分割光検出器の防振機構の設計やジッターを低減させるプリモードクリーナーなどの設計を国立天文台や東京大学宇宙線研究所との共同で行った。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Optically trapped mirror for reaching the standard quantum limit2014

    • 著者名/発表者名
      Nobuyuki Matsumoto, Yuta Michimura, Yoichi Aso, and Kimio Tsubono
    • 雑誌名

      Optics Express

      巻: 22 ページ: 12915-12923

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1364/OE.22.012915

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 重力波望遠鏡KAGRAの主干渉計制御設計2015

    • 著者名/発表者名
      道村唯太
    • 学会等名
      日本物理学会第70回年次大会
    • 発表場所
      早稲田大学(東京都新宿区)
    • 年月日
      2015-03-22 – 2015-03-22
  • [学会発表] Optomechanical Instability in the KAGRA Gravitational Wave Telescope2015

    • 著者名/発表者名
      Yuta Michimura
    • 学会等名
      Workshop on Hierarchy of Quantum Mechanics
    • 発表場所
      岡崎カンファレンスセンター(愛知県岡崎市)
    • 年月日
      2015-02-21 – 2015-02-23
  • [学会発表] New iKAGRA Configuration2015

    • 著者名/発表者名
      Yuta Michimura
    • 学会等名
      11th KAGRA Face to Face Meeting
    • 発表場所
      東京大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2015-02-06 – 2015-02-06
  • [学会発表] 光リング共振器による高次ローレンツ不変性検証2014

    • 著者名/発表者名
      道村唯太
    • 学会等名
      日本物理学会2014年秋季大会
    • 発表場所
      佐賀大学(佐賀県佐賀市)
    • 年月日
      2014-09-21 – 2014-09-21

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi