今年度の主な成果として、2つのトップカンファレンスにおける国際学会で発表を行っ た。 まず、研究発表として、4月に行われた、ACM CHI’15において、”Collaborative Annotation: Sharing the Knowledge with Crowds of Developers”というタイトルで発表を行った。ここでの発表 の内容は、オープンソース・コミュニティにおける、知識共有によるコラボレーションを 促すためのシステムの提案を行った。また、5月においても、IEEE ICSE’15において、”Interactive and Collaborative Source Code Annotation.”というタイトルで、発表を行い、実際 にシステムのデモを発表した。 また、現在”Micro-internship: Using crowdsourcing tasks to help people accumulate skills and experience.”というタイトルで研究を行っている。この研究は、近年インターネット上で広がりつつある、クラウドソーシングにフォーカスを当てたものである。クラウドソーシングとは、クライアントがインターネット上でタスクを投げ、それを世界中の個人がワーカーとして仕事を請け負うというモデルで、場所や時間の制約なしに働けるモデルとして、近年大きな発展を見せている。本研究では、クラウドソーシングにおけるタスクをワーカーがスキルを上げる場としての「インターンシップ」のモデルを提案し、実践的な作業によるLearning by Doingを通じて、この問題を解決しようと考えている。我々は、本研究でUpworkを使ったシステムを構築し、実際にそのシステムを使ったユーザー評価実験を行った上で、今年の9月に来年のCHIに投稿する予定である。
|