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2014 年度 実績報告書

細菌のリボソーマル RNA 修飾の病原性における機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13J10776
研究機関東京大学

研究代表者

久間 達彦  東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードrRNAメチル化 / 黄色ブドウ球菌 / 酸化ストレス
研究実績の概要

本研究の目的は、rRNAの化学修飾の生理的意義の解明である。前年度までにおいて私は、rRNAのメチル化を担う酵素であるRsmH,Iが病原性細菌である黄色ブドウ球菌に置いて、酸化ストレス存在かにおけるリボソームの機能を維持することで増殖を維持し、これにより病原性に寄与することを見出している。しかしながら、このメカニズムについては不明であった。
今年度において私は、このメカニズムの解明を試みた。RNAが酸化ストレスの存在下において酸化を受け、機能の異常を示す例が知られている。また、メチル基が電子供与基であるため、球核反応である酸化を抑制すると考えられる。さらに、RsmH,Iによるメチル化を受けるRNAの残基は、リボソームの機能において重要であると同時に、30Sサブユニットの表面に位置しており、タンパク質による保護を受けていない。以上の知見より私は、メチル化により、リボソームの機能において重要な塩基の構造と機能が維持されるために 、RsmH,Iが酸化ストレス耐性に寄与すると考えた。
黄色ブドウ球菌の野生株並びにメチル化酵素の破壊株からrRNAを単離し、酸化ストレスに暴露したのちにRsmH,Iによるメチル化を受ける部位の近傍が酸化を受けた程度を評価したところ、メチル化酵素の破壊株由来RNAでは酸化が亢進していた。さらに、メチル化酵素を失った株においても、rRNAを過剰発現することで、酸化ストレス感受性の回復が見られた。以上の結果は、上記の仮説を支持するものであると考えている。
本研究は、生物種間で高度に保存されながらも未だ生理的意義の良く理解されていなかったRNAの化学修飾の生理的意義を明らかにしたものである。また、生物にとって重要なストレスである酸化ストレスに対する新規耐性機構を提示するものである。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] リボソーム RNA のメチル化は酸化ストレス耐性の付与により黄色ブドウ球菌の病原性に寄与する2014

    • 著者名/発表者名
      久間 達彦、木村 聡、鈴木 勉、関水 和久、垣内 力
    • 学会等名
      第97回日本細菌学会関東支部総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-10-30 – 2014-10-31
  • [学会発表] 細菌の病原性における rRNA メチル化酵素の役割の解明2014

    • 著者名/発表者名
      久間 達彦、木村 聡、鈴木 勉、関水 和久、垣内 力
    • 学会等名
      第13回次世代を担う若手ファーマ・バイオフォーラム
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2014-09-20 – 2014-09-21

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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