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2015 年度 実績報告書

ホスファチジルセリンの細胞小器官への局在化機構

研究課題

研究課題/領域番号 13J10936
研究機関東京大学

研究代表者

李 尚憲  東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードリン脂質 / 細胞内小胞輸送 / リン酸化 / シグナル伝達 / フリッパーゼ / エンドソーム
研究実績の概要

本研究の目的は、細胞の膜を構成する脂質の1種であるホスファチジルセリン(PS)が、リサイクリングエンドソームと呼ばれる細胞内小器官において、どのように局在制御され、それがどのような生命現象に関与するのかを明らかにすることである。昨年度までの研究によって、「フリッパーゼ」と呼ばれる酵素が、ホスファチジルセリン(PS)を細胞質側へと局在変化させるのに必要であることは明らかになった。また、この局在変化が、リサイクリングエンドソームから細胞表面へと種々の受容体を輸送するのに必要であることも分かった。
フリッパーゼが過剰に働くと受容体の輸送は過剰になり、受容体を介した細胞応答には狂いが生じる。逆に、フリッパーゼが過度に抑制されると、受容体の輸送は細胞の欲求を満たせなくなり、細胞の生存にダメージを生じる。従って、フリッパーゼの働きの調節のメカニズムを知ることは、ホスファチジルセリンという脂質が、細胞の生存のために適切に働くためのメカニズムを知るために重要である。
そこで本年度においては、フリッパーゼの働きが、どのようなメカニズムで制御されているのかを明らかにすることを目指した。その結果、フリッパーゼは「リン酸化」という化学修飾を受けること、このリン酸化が、フリッパーゼの働きの高低を調整することが示唆された。
リン酸化は、生命において、細胞内のシグナル伝達に広く用いられる化学修飾である。フリッパーゼがリン酸化を受けて機能調節を受けることは、細胞内シグナル伝達の枠組みの中に、PSとフリッパーゼによる受容体の輸送調節が入ることを意味している。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Endosomal lipid flippases and their related diseases2016

    • 著者名/発表者名
      Shoken Lee, Tomohiko Tatguchi, Hiroyuki Arai
    • 雑誌名

      Channels

      巻: 9 ページ: 166-168

    • DOI

      10.1080/19336950.2015.1062332.

    • 査読あり
  • [図書] 実験医学増刊 脂質疾患学2016

    • 著者名/発表者名
      李尚憲、田口友彦、新井洋由
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      羊土社

URL: 

公開日: 2016-12-27  

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