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2015 年度 実績報告書

植物が独自に獲得したDNAチェックポイント機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13J40017
研究機関京都産業大学

研究代表者

岡本(愿山) 郁  京都産業大学, 総合生命科学部, 特別研究員(RPD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードDNA損傷応答 / チェックポイント / DNA修復 / 植物
研究実績の概要

1. SOG1リン酸化サイトの同定:SOG1の5ヶ所のSQのうち、2ヶ所(2SQ)、3ヶ所(3SQ)、4ヶ所(4SQ)がSQで、その他はAQに変異させたコンストラクトを作製し、DNA損傷に応答したリン酸化を調べた。その結果、5つのSQ部位はすべてリン酸化されており、またそれらは同時にリン酸化されるのではなく、段階的にリン酸化されることが明らかになった。
2. SOG1リン酸化の意義の検討:2SQ→3SQ→4SQとリン酸化部位が増えるにつれ、DNA損傷に応答した修復遺伝子の転写誘導は野生型と同じレベルに回復することを示した。しかし、根の伸長に関しては4SQであってもSOG1の機能を全く回復しなかった。この結果はSOG1のリン酸化レベルとSOG1の機能回復が必ずしも相関しないことを意味し、各SQ部位のリン酸化はDNA損傷応答経路を決定する役割があることを示した。
3. 新規DNAチェックポイント因子の探索:DNA損傷に応答してSOG1と相互作用する因子を共免疫沈降法と質量分析によって同定した。さらにSOG1と発現部位が同じであること、DNA損傷によって発現が上昇すること、Yeast-two-hybrid法によっても結合が確認された、という条件によっても候補因子をさらに絞り込んだ。
4. DNAダメージによって誘導されるプログラム細胞死の発生メカニズムの解析:SOG1のリン酸化変異体である、3SQ変異体では、根での細胞死が野生型SOG1と同じ程度に誘導できるが、4SQでは細胞死が生じている植物体と、生じない植物体が半々の頻度で出現した。この結果は、430番目のSQがリン酸化されることで、細胞死を抑制する別のスイッチが活性化しやすくなることを意味しているのではないかと考えた。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Editorial: Maintenance of Genome Integrity: DNA Damage Sensing, Signaling, Repair, and Replication in Plants.2016

    • 著者名/発表者名
      Balestrazzi A, Achary VM, Macovei A, Yoshiyama KO, Sakamoto AN.
    • 雑誌名

      Front Plant Sci.

      巻: 7 ページ: 64-64

    • DOI

      10.3389/fpls.2016.00064

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] SOG1: a master regulator of the DNA damage response in plants.2016

    • 著者名/発表者名
      Yoshiyama KO.
    • 雑誌名

      Genes Genet Syst.

      巻: 90 ページ: 209-216

    • DOI

      10.1266/ggs.15-00011

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Recent progress in research on DNA damage responses in animals and plants.2016

    • 著者名/発表者名
      Yoshiyama KO.
    • 雑誌名

      Genes Genet Syst.

      巻: 90 ページ: 185-186

    • DOI

      10.1266/ggs.15-10001

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] シロイヌナズナにおけるDNA損傷応答とSOG1のリン酸化の関係2016

    • 著者名/発表者名
      愿山(岡本)郁、木村成介
    • 学会等名
      第57回 日本植物生理学会
    • 発表場所
      岩手大学(岩手県 盛岡市)
    • 年月日
      2016-03-20
  • [学会発表] 植物におけるDNA損傷応答の統括因子SOG1の制御メカニズム2015

    • 著者名/発表者名
      愿山(岡本)郁、木村成介
    • 学会等名
      第87回 日本遺伝学会
    • 発表場所
      東北大学 (宮城県 仙台市)
    • 年月日
      2015-09-26
  • [備考] 京都産業大学 植物生態進化発生学研究室

    • URL

      http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~seisuke/index-j.html/HOME.html

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公開日: 2016-12-27  

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