研究分担者 |
白井 良明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50206273)
古井 貞煕 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90293076)
辻井 潤一 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (20026313)
土屋 俊 千葉大学, 文学部, 教授 (50155404)
中嶋 正之 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (60092566)
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研究概要 |
本研究では,音声による対話理解の研究を進めており,そこでは,話し言葉の理解が中心となる.分野横断的な実証研究として,対話理解の結果を,仮想空間内にシミュレートしたソフトウエアロボットの行動の映像化をおこなうプロトタイプシステムの作成をおこなっている. 言語をロボットの行動と結びつけるためには,ロボット側が発話の意図理解など,対話の内容を深く理解する必要がある.並列動作表現を行動として映像化するためには,Vaguenessの問題,状況に依存した照応解決の問題などを解決する必要がある.本年度は,プロトタイプシステムの作成を通じて,これらの問題を解決する手法を提案した. 本年度は,音声処理に関して,ノイズに強い音声認識技術の開発,並列計算による高速化,ジェスチャー認識やイントネーションなどパラ言語的な現象の音声対話への応用について研究をおこなった.また,昨年までに開発した受付ロボットに,豊富な音声理解能力を付与する研究,ロボットに音声による発話をおこなわせるための,辞書の構築法について研究をおこなった. ロボッティクス・コンピュータグラフィクスの研究では,音声認識システムと言語処理システムを統合化して,実際のハードウエアロボットを動作させる研究,周囲の状況を認識しながら行動する知的なロボットの構築,さまざまな動作をおこなうソフトウエアロボットの研究をおこなった. 言語と行動に関する理論の構築では,哲学の立場からは言語行為論を中心にして,また言語学・心理学の立場からは,主として認知言語学・認知科学の立場から,言語理解の研究をおこなった.
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