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2002 年度 実績報告書

SAGE法によるヒト血液細胞の遺伝子発現解析

研究課題

研究課題/領域番号 14013010
研究機関東京大学

研究代表者

橋本 真一  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00313099)

キーワード遺伝子発現 / SAGE / 血液細胞 / 免疫 / MK cell / CDS T cell
研究概要

ポストゲノム時代、病態と関連した各組織、細胞の遺伝子発現の包括的解析が必要とされる。われわれは、生体防御機構(免疫)、特に炎症、免疫疾患をターゲツトにした遺伝的要因の同定と分子レベルでの解明の為、生体防御機構に中心的な役割を担う血液細胞に焦点を絞りSerial analysis of gene expression(SAGE)を用い包括的な遺伝子発現解析を行ってきた。
今回、癌細胞、ウイルス感染細胞及び細胞内病原体の排除など、宿主の防御反応に重要な役割を果たしているNK細胞及びCD8T細胞の生物学的な機能を明らかにするため、SAGE法を用いてこれらの細胞を解析した。全体で85,848tagをシークエンスし、20,000種類以上の転写産物を得た。これらのライブラリーにおいてMHC classI及びタンパク質合成に関する遺伝子が豊富に発現していた。また、これらの転写産物のうち細胞障害に関するgranulysin, perforin, granzyme B及びα-defensin 1はNK細胞で高頻度に発現していた。一方、CD8T細胞は細胞障害性に関する遺伝子は発現していなかったが、chemokine, tumor necrosis factor familyに属する遺伝子を高頻度に発現していた。
NK細胞及びCD8T細胞において発現する遺伝子の同定はウイルス感染細胞及び癌細胞に対する免疫反応におけるこれらの細胞の機能を明らかにする上で重要と考えられ、今後、未知の遺伝子も含めてさらに解析していく予定である。
さらにB細胞、顆粒球、についても遺伝子発現解析を行い、解析した血液細胞、naive T, resting Th1(CCR4-), resting Th2(CCR4+), activated Th1, activated Th2細胞、単球、GM-CSF及びM-CSF誘導マクロファージなどを含めて17ライブラリーのデータベースを構築した。70万以上の転写産物を解析し、遺伝子の種類としては約2万9千種であった。
今後、このデータベースを用い免疫疾患の遺伝的要因の同定と分子レベルでの解明に寄与したいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Obata-Onai, Aya et al.: "Comprehensive gene expression analysis of human NK cells and CD8^+ T lymphocytes"International immunology. 14. 1085-1098 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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