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2003 年度 実績報告書

SAGE法によるヒト血液細胞の遺伝子発現解析

研究課題

研究課題/領域番号 14013010
研究機関東京大学

研究代表者

橋本 真一  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00313099)

キーワード遺伝子発現 / SAGE / 血液細胞 / 免疫 / DNAチップ
研究概要

私は、生体防御機構、特に炎症、免疫疾患をターゲットにした遺伝的要因の同定と分子レベルでの解明の為、生体防御機構に中心的な役割を担う血液細胞に焦点を絞りSerial analysis of gene expression(SAGE)を用い包括的な遺伝子発現解析を行ってきた。
今回、LongSAGE法を用いた遺伝子発現解析法について検討した。現在のSAGE法は制限酵素BmsFIを用いて遺伝子の断片化を行っているが、これだと遺伝子を特定するのには14bpの断片しか解析できず、特定できる遺伝子が限られてくる。そこで新たに制限酵素MmeIを使うことによって、21bpの遺伝子断片の解析を行った。これらの結果をoriginal SAGEと比較したところ非常によく相関していた。また、ほとんどの遺伝子が同定可能になった。
さらに、SAGEとDNA microarrayを利用したT細胞の新規分泌・膜蛋白の同定法の開発も行った。SAGE法により明らかにしたヒト刺激Th1細胞、刺激Th2細胞、刺激T細胞の遺伝子発現プロファイルからそれぞれの細胞において選択的に発現し、かつその遺伝子産物が機能未知である遺伝子のDNAチップを作成し、次に平衡化密度遠心法により得た膜分画のmRNAを使いDNAチップにて分泌・膜蛋白候補遺伝子をスクリーニングした。その結果、ヒト刺激Th1、刺激Th2、刺激T細胞それぞれにおいて、遺伝子の全長が報告されている6個のうち、4つの遺伝子については、signal sequenceまたは膜貫通部の存在が予測された。3個のESTのうちの1つの全長を決定したところ、その遺伝子産物は4回貫通膜蛋白であることが予測された。我々が開発した方法は、従来の方法と比較して効率的に新規の膜・分泌蛋白を同定することがさらに多くの新規分泌・膜蛋白コード遺伝子の同定が可能となった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hashimoto, S.I.et al.: "LPS-inducible gene expression profile in human monocytes."Scans J Infect Dis.. 35. 619-627 (2003)

  • [文献書誌] Toyoda, N., et al.: "Analysis of mRNA with microsomal fraction using a SAGE-based DNA microarray system facilitates identification of the genes encoding secretory proteins."Genome Research. 13. 1728-1736 (2003)

  • [文献書誌] Hashimoto, S.I., et al.: "Gene expression profile in human leukocytes."Blood. 101. 3509-3513 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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