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2002 年度 実績報告書

新たに発見された活性型L1トランスポゾンを利用した突然変異マウス作出と遺伝子同定

研究課題

研究課題/領域番号 14013027
研究機関信州大学

研究代表者

森 政之  信州大学, 医学部, 助教授 (60273190)

キーワードレトロトランスポゾン / ラット / L1 / 突然変異 / Chediak-Higashi / Lyst
研究概要

ラットのlysosomal trafficking regulator (Lyst)遺伝子内に存在するL1b配列に関して以下の知見を得た。
1.ACI-beigeラットにおけるChediak-Higashi症候群様の症状の原因が、Lyst遺伝子内に存在する二つのL1間の組み換えに起因することを明らかとした。そのうちの一つであるL1bの全長をクローニングし、塩基配列の決定を行なった結果、2つのオープンリディングフレーム(ORF1とORF2)とその5'上流域にSp1ボックスを含むプロモーター様配列、3'下流域にpoly A配列、またその全長の上下流に短い反復配列が認められ、典型的なL1レトロトランスポゾン構造を有していることが明らかとなった。ORF2にコードされる蛋白質のアミノ酸配列は、これまでに報告されているヒトおよびマウスの活性型L1配列のものと非常に高い相同性を示した。対照的にORF1にコードされる蛋白質のアミノ酸配列にはORF2産物ほどの高い相同性は認められず、種特異性が明らかとなった。同じLys遺伝子内のL1間の組み換えを有するDA-beigeラットのL1bはORF2内に1塩基欠失を有し、レトロトランスポゾン活性を喪失していることが示唆された。
2.突然変異誘発に使用することを考えると生殖系列での発現が必要であるが、L1bはラット精巣で発現されていることが確認された。
3.L1bを哺乳動物発現ベクターpCEP4中にクローニングし、培養HeLa細胞にトランスフェクトすることによりレトロトランスポゾン活性を証明した。
4.L1bの下流に他の遺伝子(A)を連結してHeLa細胞中で強制発現させると、遺伝子(A)のイントロンのスプライシングが抑制されることを見い出した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Motoyuki Shimizu: "A congenic mouse and candidate gene at the chr 13 locus regulating bone density"Mammalian Genome. 13(7). 335-340 (2002)

  • [文献書誌] Xing Yanming: "Induction of protein conformational change in mouse senile amyloidosis"Journal of Biological Chemistry. 277(36). 33164-33169 (2002)

  • [文献書誌] Masayuki Mori: "A new beige mutant rat ACI/N-Lyst^<bg-Kyo>"Experimental Animals. 52(1). 31-36 (2003)

  • [文献書誌] Rea V.B.Annunciad: "Quantitative trait locus analysis of serum insulin triglyceride, total cholesterol and phospholipid levels in the (SM/JxA/J)F2 mice"Experimental Animals. 52(1). 37-42 (2003)

  • [文献書誌] Norio Masui: "The rat lysosomal trafficking regulator (Lyst) gene is mapped on the telomeric region of chromosome 17"Experimental Animals. 52(1). 89-91 (2003)

  • [文献書誌] 森 政之: "多因子遺伝性疾患モデルとしての白内障ラットの解析"信州医誌. 51(2). 405-406 (2003)

  • [文献書誌] 森 政之: "社団法人日本老年医学会編、老年医学テキスト(改訂版)"メジカルビュー社. 483 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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