研究課題/領域番号 |
14013031
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
柏木 厚典 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127210)
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研究分担者 |
荒木 信一 滋賀医科大学, 医学部, 医員
古家 大祐 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (70242980)
羽田 勝計 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (60164894)
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キーワード | 糖尿病合併症 / 糖尿病性腎症 / 遺伝子多型 / 家系図 / 白血球DNA |
研究概要 |
糖尿病合併症は、単一遺伝子異常疾患ではなく、複数の遺伝子異常+環境因子との組み合わせによる多因子疾患であると考えられる。そのため、これまでの単一の遺伝子を標的とした検索法(小規模関連研究)では感受性遺伝子の同定は難しいのが現状である。そこで本研究は、大規模関連研究に加え、長期前向き経過観察研究ならびに家系図の構築とそのベータベースを利用した遺伝子解析法を組み合わせることで糖尿病合併症感受性遺伝子を同定することを目的とし、平成12年度より継続して実施している。既に1995年より開始している滋賀医科大学経過外来を受診され、本研究に同意・登録されている対象患者(総数837名)の経年的臨床データの蓄積と正確な病期分類に基づいた合併症診断、DNAの採取・保存を本年度も実施した。合併症感受性遺伝子の検索として本年度は、(1)Aldose-reductase遺伝子のプロモーター領域に存在するC-106T多型が、赤血球中アルドース還元酵素の発現量ならびに糖尿病性腎症の発症と相関することを大規模関連研究にて明らかにした。また、これまでの大規模関連研究にて腎症との関連が示唆された遺伝子多型について、前向き経過観察研究(平均4年間)の結果、腎症の発症・進展に対する相対危険度の検討を行ったところ、(2)アポリポ蛋白E(APOE)遺伝子のε2対立遺伝子保有者では、非保有者に比較して糖尿病性腎症の発症率が約3倍と高率であること、(3)TGF-β1遺伝子のプロモーター領域に存在するC-509T遺伝子多型のCC遺伝子型保有者では、非保有者に比較して腎症進展に対する相対的危険度は2.0(95%C.I.:1.1-3.7)であることを明らかにした。
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