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2002 年度 実績報告書

Genome informaticsに基づいた新しい糖尿病の分類体系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 14013038
研究機関大阪大学

研究代表者

山縣 和也  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70324770)

キーワード糖尿病 / 遺伝子 / インスリン分泌 / インスリン抵抗性 / SNP / HNF
研究概要

2型糖尿病は複数の疾患感受性遺伝子と環境因子が加わって発症する多因子疾患で、その病態はインスリン分泌不全とインスリン抵抗性に大別される。これまでに我々はHNF転写因子カスケードがインスリン分泌に重要であることを明らかにすると共に、内臓脂肪過剰蓄積がインスリン抵抗性の発現に深く関与していることを明らかにしてきた。
本研究はインスリン分泌不全、抵抗性の形成に重要な遺伝子群の解析を行うことにより多因子疾患としての糖尿病の新しい分類体系を確立し、さらにそれに応じた治療法の開発を試みようとするものである。そのためにまず、2型糖尿病患者をインスリン分泌不全・インスリン抵抗性について種々の指標を用いて病態別に分類した。次にHNF転写因子カスケードに属する新規分子としてTRIP3(thyroid hormone receptor interacting protein 3)をyeast two-hybrid法を用いて単離し、その遺伝子構造を明らかにし、遺伝子内に存在するSNPを同定した。またHNF1α,HNF-1β,HNF-4α遺伝子のSNPを多数同定した。また、インスリン抵抗性に関連する分子として、脂肪細胞由来インスリン感受性ホルモンであるadiponectin遺伝子のSNPタイピングも行った。
これらのSNPsの多くは糖尿病患者全体を対照群と比較した場合、その遺伝子頻度に差を認めなかった。このことは2型糖尿病が非常にヘテロな集団であることがその一因であると考えられる。今後は上述した病態別に均一化した群において上記SNPのタイピングを行い、糖尿病の各種病態とSNPの関連について検討し、病態の指標としての分子マーカーを獲得していく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Issei Yoshiuchi et al.: "Identification of a gain-of-function mutation in the HNF-1β gene in a Japanese family with MODY"Diabetologia. 45. 153-154 (2002)

  • [文献書誌] Hiromi Iwahashi et al.: "Thyroid hormone receptor interacting protein 3 (Trip3) is a novel coactivator of hepatocyte nuclear factor-4α"Diabetes. 51. 910-914 (2002)

  • [文献書誌] Qin Yang et al.: "Hepatocyte nuclear factor-1a modulates pancreatic β-cell growth by regulating the expression of insulin-like growth factor-1 in INS-1 cells"Diabetes. 51. 1785-1792 (2002)

  • [文献書誌] Takao Nammo et al.: "Expression profile of MODY3/HNF-1α protein in the developing mouse pancreas"Diabetologia. 45. 1142-1153 (2002)

  • [文献書誌] Akihisa Imagawa et al.: "Elevated serum concentration of adipose-derived factor, adiponectin, in patients with type 1 diabetes"Diabetes Care. 25. 1665-1666 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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