研究課題/領域番号 |
14013050
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
国松 己歳 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70145746)
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研究分担者 |
室 慶直 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80270990)
山川 洋右 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40148284)
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キーワード | ペプチド / チップ / ペプチドチップ / ペプチドライブラリー / アンギオテンシン / サブスタンス-P / エピトープ |
研究概要 |
現行の16万種類ペプチドチップ作製機に改良を加え、世界に先駆けて完全自動化ペプチドチップ合成機を完成させた。コンピュータプログラムの改良や制御機器の変更により合成スピードのアップや高密度化をさらに推し進めることができた。その結果、バージョンアップした本機器1台で8千種類の完全網羅トリペプチドライブラリーは1日で、16万種類の完全網羅テトラペプチドライブラリーは20日間で合成できる。蛍光標識アンギオテンシンやサブスタンス-pを用いて8千種類の完全網羅トリペプチドチップやその受容体のアミノ酸配列を完全網羅するペプチドチップを合成し、ホルモン・受容体結合ドメイン領域の解析に応用した。それぞれのペプチドホルモン結合領域やクラスター領域が明らかになった。各種癌拒絶抗原の全アミノ酸配列を網羅するペプチドチップを合成し、癌患者血清と反応させた。その癌拒絶抗原のT細胞抗原エピトープのアミノ酸配列周辺ペプチドにはB細胞抗原エピトープとなりうる結果が得られた。癌拒絶ワクチンペプチド療法に本方法を応用できることが明らかになった。全自動ペプチドチップ作製機としては国内外で唯一であり、そのセンターとして国内国外で多くの共同研究を行った。国内国外から多くの共同研究の申し込みがあり、その対応に時間を費やした。機器のトラブルシューティングが次年度の重要課題である。年度はじめには抗体チップを市販するメーカーが現れたため、本研究の抗体チップ分野は先送りとした。本研究の成果は特許性が高く、且つペプチドチップの応用分野は広く、さらには市場性があるためアカデミックユースだけではなくビジネスユースを考え、研究を進める状況となってきた。そこで研究計画をリセットし、特許取得を優先し速やかに市場性の高さ等でプライオリティーを付け直し、いかに本研究を進めるかが今後の課題である。
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