本年度は、検体の収集を第一に目的とする年度である。結果:平成14年度3月末までに摂食障害罹患回胞対の試料は17組収集した(内、トリプルは1組)。また、弧発例は各病型別では大まかに分けて、おおよそAnorexia Nervosa(拒食症)100検体(むちゃ食いの既往なしが65検体ほど、既往ありが35検体ほど)、またBulimia Nervosa(過食症)が37検体(拒食症の既往あり17検体ほど、既往なしが20検体ほど)を収集した。全国各地の約65施設の研究協力者に対し、実際の患者・罹患同胞・家族への説明方法やその実際の手順、インフォームドコンセントの取得手続き方法、試料の送付および管理について直接説明し、周知徹底した。また、摂食障害遺伝子研究協力者会議を開催し、罹患同胞対連鎖解析の講演会を2回開催(講師:笹月健彦 国立国際医療センター研究所長)全国から計30名以上の研究協力者が参加した。さらに、同胞例を対象とするEating Disorder Examination 12.0 (EDE 12.0)構造化面接の実践講習会を医師、心理士を対象に3回開催した。また、新聞に本研究の解説を行い、広報活動も実施した。患者/家族の人権および利益保護の為に作成された本研究についての「説明書および同意書」を各施設で検討もしくは利用し、各施設で患者および家族に対する人権擁護の下に問題なく試料および情報収集が迅速に遂行出来る様に準備を進めた。
|