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2002 年度 実績報告書

酵母ミトコンドリアを巡るプロテインフラックス

研究課題

研究課題/領域番号 14014214
研究機関名古屋大学

研究代表者

吉久 徹  名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 助教授 (60212312)

研究分担者 西川 周一  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10252222)
遠藤 斗志也  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70152014)
キーワードミトコンドリア / 膜透過 / プロテオーム / ゲノム / プロテインフラックス / TOM複合体 / 局在化シグナル
研究概要

酵母ミトコンドリアへのタンパク質フラックスを解明する第1歩として、全ミトコンドリアタンパク質の2次元電気泳動カタログの作成を進めている。現在、精製したミトコンドリアを複数の条件下で2次元電気泳動し、解析可能な506のタンパク質スポットを得ている。このうち、既に166のスポットについて59種類のタンパク質に帰属することができた。また、2次元電気泳動では解析しにくい内在性膜タンパク質については、内在性膜タンパク質のみをSDS-PAGEで展開後、各バンドの同定を進めている。現在、これらの結果を元に、酵母ミトコンドリアタンパク質のデータベースを構築しており、将来的にはWeb上での公開を考えている。
さらに、複数あることが知られているミトコンドリア外膜膜透過装置の局在化シグナル受容体が、ミトコンドリア前駆体タンパク質ごとにどのように使い分けられているかを知る目的で、シグナル受容体の一つであるTom70を欠失したミトコンドリアへの網羅的な取り込み実験を行った。全酵母mRNA由来の翻訳産物を野生型またはTom70欠失型ミトコンドリアに取り込ませ、2次元電気泳動で展開して得られた117のスポットについて定量的比較を行った。その結果、13のスポットでは、明らかにTom70欠失ミトコンドリアでの取り込みが低下していた。この内5種類については帰属ができ、いずれもプレ配列を持つタイプの前駆体であることが明らかとなった。さらに、個々のタンパク質のミトコンドリアへの取り込みを迅速に確認する為のシステムを構築し、これら5種のタンパク質がTom70に依存して取り込まれることを確認した。Tom70は主に内在性局在化シグナルを認識すると考えられてきたが、上記の結果は、プレ配列を持つ前駆体にもTom70によって認識されるサブクラスがあり、異なる受容体がサブクラス間で使い分けられていることを示唆している

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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