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2002 年度 実績報告書

細胞間接着制御系の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 14014217
研究機関名古屋大学

研究代表者

深田 正紀  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00335027)

研究分担者 天野 睦紀  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90304170)
キーワード細胞間接着 / カドヘリン / Rho / IQGAP1 / CLIP-170
研究概要

個体発生過程や組織の再構築時にはcadherinを介した細胞間接着のダイナミックな再構築が重要な役割を果たしている。このような細胞間接着の再構築には、空間的位置情報と時間情報が正確に細胞内に伝達、統合され、接着装置が再構築されることが必須である。しかし、その分子メカニズムは長らく不明であった。本研究では細胞間接着の分子基盤をより網羅的に明らかにすることを目的とした。
本年度は細胞間接着を自由に再構築することのできるassay系(Ca2+スイッチ法、およびHepatocyte Growth Factor (HGF)によるcell scattering:細胞分散)を用いて、細胞間接着の各ステージ(接着初期、接着維持期、接着破壊時)に特異的なcadherin, catenins, IQGAP1および低分子量G蛋白質Rhoファミリー結合蛋白質をアフィニティーカラムや免疫沈降により同定した。とりわけIQGAP1結合蛋白質として同定したCLIP-170は微小管のプラス端に濃縮する蛋白質で、IQGAP1はCLIP-170との結合を介して微小管を細胞表層で捕捉することが明らかとなった(Fukata et al., Cell 2002)。IQGAP1はCLIP-170に誘導された微小管を細胞間接着部位にリクルートし、細胞間接着を形成するのに必要な蛋白質やvesicleを輸送する足場を提供している可能性が考えられる。さらに、β-catenin結合蛋白質としてPDZドメインを5個有するスキャフォールディング蛋白質KIAA0705とKIAA0705を介してβ-cateninに結合する蛋白質として低分子量G蛋白質Rap1の活性制御蛋白質PDZ-GEFを同定した。
したがって、本年度の研究計画はほぼ達成することができたと考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Fukata M. et al.: "Rac1 and Cdc42 Capture Microtubules through IQGAP1 and CLIP-170"Cell. 109. 873-885 (2002)

  • [文献書誌] Fukata M. et al.: "Effects of Rho family GTPases on cell-cell adhesion"Methods Mol.Biol. 189. 121-128 (2002)

  • [文献書誌] Fukata M. et al.: "Rho GTPases in cell polarization and directional migration"Curr Opin Cell Biol.. 15(In press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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