研究概要 |
本研究は、センサ・認識・通信をインテグレーションした新たな技術である空間知能化システム-Intelligent Space-に関する研究について述べたものである。Intelligent Spaceは,空間全体に知的センサを分散配置してロボット/メカトロニクス機器の行動を支援し、人間に対する物理的なサービス、また人間に意識させない形で提供される知能的なサービスを実現することを目指している。 本年度は、まずロボット及びコンピュータとの知的インタラクション実現のため、昨年度の研究成果である人間追従ロボットを応用して、人間にとって自然で直感的操作が可能なヒューマンインターフェースシステムの構築を行なった。また、上記研究と平行して分散感覚知能デバイスであるCCDカメラによる空間理解システムの改善を行なった。 ・移動ロボットによるヒューマンインターフェース 移動ロボットにハプティックインターフェースを搭載し、人工システムの操作の際に人間にストレスを与えない新たなインターフェースを構築した。ハプティックインターフェースは、2自由度のハプティックアームと、回転3軸に対応したハプティックボールの2つのサブシステムで構成された、合計5自由度のデバイスである。本年度は、主にその設計及びユーザに対するロバストな力フィードバックの実現のための研究を行なった。 ・分散感覚知能デバイスによる空間理解 我々の想定するインテリジェント・スペースには人間だけでなく物理エージェントとしての移動ロボットなど多種にわたる機械システムも存在するため、種類に関わらず複数の対象物体を常にトラッキングする必要となる。本年度は、対象物体のカラーモデルを動的に更新して、未知の物体に対してもロバストなトラッキングが実現できるように分散感覚デバイスが改善された。
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