研究概要 |
本特定領域研究は,わが国の児童生徒の「科学技術離れ」「理科離れ」を克服すべく,平成14年度から5年間の期間で始まった。研究を進めるにあたっては「社会貢献」をキーワードとし,教育現場に直結する,将来に向けた確かな蓄積となる研究成果をあげることをめざす。とくに,領域が掲げる"新世紀型"とは何かを共通の問いかけとする。また「教育の科学的解明」をより一層進めるため,近年目覚しい進展をみせている「脳科学」との接点を探る試み,また,本領域と近いテーマで進められている「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」との連携も,領域全体の基本方針として打ちだしている。 平成16年度は,79件の採択課題による2年間の公募研究の最終年度であるので,昨年に引き続き,研究項目ごとに研究を推進した。ここでは,全体にかかわるもののみを摘記する。 まず,平成16年7月30,31日に「全体研究打合会」(日本化学会化学会館)を開催し,全採択課題研究者に対して研究方針の徹底を図り,研究項目ごとの共通課題の確認,共同研究の進め方等について討議した。次に,平成16年11月22,23日には,「教育と脳科学の出会い」と題した本領域と脳科学者とのジョイント研究会を開催した。これは,教育と脳科学との連携の在り方を模索する,ある意味で"歴史的な"研究会となったといっても過言ではない。さらに,平成17年2月18,19日には,SSHからの参加も得て,「研究成果報告会」(日本科学未来館)を一般公開にて開催した。とくに,本領域で開発された教材等の映示会,展示会が好評を博した。 このほか,研究項目ごとに多くの研究会が開かれているほか,各研究代表者により,100を超えるさまざまな教育現場との連携の実践も行われている(領域ホームページ「研究成果検索」参照)。
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