人体と細胞、いろいろな生物の構造と機能について、ITを利用して学習する、生き物探検センター(http://adam.med.gunma-u.ac.jp/rika/)を制作し、インターネットに公開した。このホームページは、生物に強い興味と関心のある小学校5〜6年生を対象とし、主体的に知的好奇心を深めながら生物について学習することを主眼として制作した。動画、あるいは複数の写真の組み合わせによって、視覚的に変化のある教材を制作することに重点を置いた。「細ぼう」「生き物のたん生」「ミクロの世界」「ひとの体のつくり」の4つの部屋を構築した。 1.「細ぼう」は、細胞の構造と細胞の活動を学習する部屋で、培養細胞の細胞分裂、繊毛運動を動画撮影し、細胞内小器官について、顕微鏡写真をもちいて解説した。 2.「生き物のたん生」は、胚の一個の細胞から魚としての形になるまでを学習する部屋で、モデルとしてゼブラフイツシュを利用した。胚の経時変化を34時間写真撮影して体ができるまでの過程を理解できるようにした。胚と胚の心臓の動きを動画撮影して「動き出すぞ」を作成し、動物の発生を実感できるようにした。 3.「ミクロの世界」は、昆虫のミクロ画像(電子顕微鏡画像)の部屋で、身近な昆虫を走査型電子顕微鏡により観察、撮影し、9種類の昆虫についての「どんどん大きく」と、22問のクイズ形式のコンテンツの「チョー拡大」の2つの項目を作成した。 4.「ひとの体のつくり」は、人体のからだの不思議さを学習する部屋で、「消化器」と「知ってる」の2項目を作成した。ヒトの消化管のX線透視によって撮影したムービーを用い、「消化かんを見る」を制作した。消化管のなかでの摂食物の変化について、「消化と吸収」というアニメーションを制作した。
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