平成14年度は、名古屋ボストン美術館にて開催された「モース・コレクションの陶磁器-志野・織部」展(平成14年3月16日〜平成15年2月16日)出品作品16点の調査を行い、その調査結果の検討、及び一般公開のシンポジウムを開催した。また、シンポジウムの内容をまとめた報告書を作成した。 1.検討会:「モース・コレクションの陶磁器-志野・織部」展開始時に行った出品作品の調査会の結果について、国内研究者6名参加により、主に制作年代、様式、窯の問題について検討した。 2.公開シンポジウム:本年度調査対象作品16点の調査・検討の成果を踏まえ、モース・コレクションの陶磁器の意味を問うシンポジウム「特別シンポジウム モース・コレクションの陶磁器」(平成14年10月27日、於:名古屋都市センター大研修室)を一般公開で開催した。プログラム:「ボストン美術館のモース・コレクション-歴史と現状」;「陶磁史におけるモース・コレクション-今問い直されるその意味」;「明治前期に形成された在外日本陶磁コレクション-モース・コレクションを考えるために-」:「元屋敷窯、窯ヶ根窯跡とモース・コレクション」;「瀬戸陶磁研究の現状 瀬戸における志野・織部」 3.作品実測図作成及び作品調査:「モース・コレクションの陶磁器-志野・織部」展終了時に、出品作品16点のうち9点について実測図を作成した。国外研究者を1名招聘し、また国内研究者3名が作品調査を行った。 4.公開シンポジウム報告書作成:「特別シンポジウム モース・コレクションの陶磁器」(2.参照)の発表内容と作品実測図(3.参照)を掲載した報告書を作成した。
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