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2002 年度 実績報告書

時計の技術的特徴と社会的意義に関する歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14023202
研究機関東京大学

研究代表者

橋本 毅彦  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90237941)

研究分担者 中村 尚史  東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (60262086)
鈴木 淳  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (80242048)
廣松 毅  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80012491)
栗山 茂久  東京大学, 国際日本文化研究センター, 助教授 (60270493)
森下 徹  山口大学, 教育学部, 助教授 (90263748)
キーワード時計 / 和時計 / 時間規律
研究概要

平成14年度は研究の準備も含めて以下の研究を行った。
時計の社会的意義については、江戸時代の時間意識を文献や画像試料に探ること、また時計の登場に伴う時間規律とは逆の社会概念になる怠惰についての論考を歴史的に解き明かす試みがなされた。
また時計の技術的特徴については、三重県松阪市近郊の竹川家に所蔵されている和時計を調査研究した。この和時計は割駒式文字盤を有するものであるが、従来見つかっていた割駒式和時計はいずれも手動であったが、この和時計は自動割駒式になっていることが従来のものとは異なる特徴を備えている。(この和時計とその新規性は本特定研究総括班の鈴木一義氏によって発見されたものである。)
この和時計は、幕末から明治初頭にかけて製作されたと思われるが、今のところ正確な製作時期が判明していない。また製作者については、時計内部の柱に「紀府住」「岩野忠之作」と銘が彫られているが、その経歴については現段階ではまったく不明である。
和時計は、研究協力者である土屋栄男氏の協力を得て分解調査された。それによれば、割駒を動かす機構は、歯車に偏心円状の溝を彫り、その溝に填まって動く櫛型の長円形板が割駒につながるスポークを広げたり閉じたりすることで、割駒が不定時法に合わせて動く仕掛けになっている。今後は、各部品の寸法を性格に測定するとともに、このメカニズムがどれだけ正確に不定時法を表示することができる精度をもっているのか確認をしていく予定である。また同様のメカニズムを有する時計の調査も可能であればしていく予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 橋本 毅彦: "暦・度量衡のヨーロッパ化と日本"環. 5. 220-227 (2002)

  • [文献書誌] 橋本 毅彦: "標準とアメリカ社会"比較文明. 18. 150-161 (2002)

  • [文献書誌] 森下 徹: "武家奉公人の徴発と雇用労働"日本史研究. 479. 56-78 (2002)

  • [文献書誌] 中村 尚史: "明治期東京における電気供給システムの形成"中村隆英編『都市化と在来産業』. 51-85 (2002)

  • [文献書誌] 中村 尚史: "日露戦後における電気供給システムと京浜地域"横浜近代史研究会他編『横浜近交の近代史』. 221-253 (2002)

  • [文献書誌] 鈴木 淳: "維新の構想と展開"講談社. 370 (2002)

  • [文献書誌] 鈴木 淳: "工部省とその時代"山川出版社. 260 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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