• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

我が国の電気関係科学技術黎明期資料の体系化に関する調査・研究

研究課題

研究課題/領域番号 14023205
研究機関東京農工大学

研究代表者

高橋 雄造  東京農工大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60055225)

研究分担者 黒沼 健  青山学院大学, 経済学部, 助教授 (70095462)
大熊 康典  東京農工大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80287581)
キーワード電気技術史 / 藤岡市助 / 電信 / 幕末 / 明治期 / 岩国 / 工部大学校 / 東芝
研究概要

本年度は,逓信総合博物館等に所蔵されている幕末から明治初年の電信機について調査するとともに,岩国市徴古館・学校教育資料館に所蔵されている藤岡市助関連資料について調査した.幕末期に生まれ,工部大学校電信科(のちの東京大学工学部電気工学科)の最初期の卒業生であった藤岡市助は,近代の産業技術としての電気技術を学び,国内でこれを実用化した人物である.江戸期の電気学と明治機以後の近代電気技術との対比においても藤岡市助の足跡は興味深い.彼は,工部大学校を卒業後,母校の教員となり,明治19(1886)年に工科大学を辞職して東京電灯株式会社の技師長に就任した,以後藤岡市助は,日本で初めて,炭素フィラメント白熱電球を製造し,電車を走らせ,エレベータを設計製作するなどした.本研究で調査した資料は,日本と世界,電気関係各事業,洋行,欧米史,工部大学校・教育,日本と岩国,時代と先見性,藤岡家,明治から昭和への生活史,郷土の偉人と次世代の若者,東京電気(東芝)の技術史等といったいくつかの視点から検討に値し,その個々が貴重であるだけでなく,総体としての意味が大きい.内容は,次のように大別される.(1)市助の講義録,論文および報告書等,(2)講義録等,(3)私物,(4)表彰,特許等,(5)著作物,(6)洋行関連,(7)写真,(8)市助の参考文献等,(9)電気事業関連書類,(10)欧米企業のパンフレット,カタログ等,(11)市助あて手紙等市助あて手紙等,(12)市助ならびに関係者を題材とした書物等,(13)新聞記事等,(14)電気製品,テスター等,(15)岩国関係古文書.先祖から市助の曾孫までの藤岡家資料も含まれている.調査の過程で,徴古館の吉川家寄贈図書類中に藤岡市助著『電信小誌』,明治15年があることがわかった.この書は明治期の電気技術として最初期のものであって,記録に見えたが存在が確認されていなかった.今後,これを復刻することも考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高橋雄造, 大熊康典, 黒沼健: "我が国の電気関係科学技術黎明期資料の体系化に関する調査・研究-藤岡市助関連資料"日本科学技術史学会研究発表会. 第5回. 24-26 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi