研究課題/領域番号 |
14023210
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
冨井 洋一 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (90026245)
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研究分担者 |
冨田 良雄 京都大学, 理学研究科, 助手 (30217541)
梅辻 諄 大阪経済大学, 教養部・経営情報, 教授 (30066815)
岩崎 恭輔 京都学園大学, 経営学部, 教授 (90241158)
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キーワード | 國友一貫斎 / 反射鏡 / 偽金 / 魔境 / 有限要素法 / 田中久重 / 萬年自鳴鐘 / 京都伝統工芸 |
研究概要 |
1.反射鏡および魔鏡 復元された青銅製の反射鏡(国友一貫齋が遺したグレゴリータイプ反射望遠鏡の分析結果と冶金学的検討による)を用い、電気化学的な精密測定により材料工学的な高耐食性の原因が追及された。その結果、青銅材質は我が国で古来より用いられて来た古墳埋蔵鏡、神社鏡、その他の鏡、梵鐘とは大きく異なり、合金と云うよりも化合物に近い組成である事が突き止められた。同時に鏡筒材質が真鍮材料組成を基本とすることから、高度な耐食性の犠牲陽極説或いは特殊元素による表面処理説の可能性についての検討がなされたが、本年度中に結論は得られなかった。引き続き17年度に行われる。魔境の複製は、京都伝統工芸職人との共同で行われ、有限要素違法による精密解析が行われ、研磨工程でのundulation(うねり)が理論的に実証された。 2.「萬年自鳴鐘」の分解調査と復元機の製作 江戸時代の天才的からくり師「田中近江大掾久重」が嘉永4年(1851)に製作した「萬年自鳴鐘」の復元プロジェクトにおける材料復元および復元加工法についての寄与をなした 3.調査研究報告と海外研究者との交流 3-1「一貫齋文書の目録作成」 国友一貫齋の私的な覚え書きに端を発している難解な古文書を、国立科学博物館および法政大学日本史学研究室の協力を得て、全古文書の目録作成を行った。(次年度に出版される。)である 3-1「大黒屋光太夫ロシア持ち帰り遺品の蛍光X線元素分析」(鈴鹿市文化振興部との共同研究) 3-2「奈良二上山金剛砂採掘の歴史と金属研磨」 3-3「平戸松浦家遺蔵金属器物の蛍光X線元素分析」(松浦歴史資料館との共同研究) 3-4「Maurice Daumas"Les Instruments Scientifiques aux XVII et XVIII Siecles"の解題」 3-6「黄銅合金、洋白、その他の金代替材料」 3-7「黄銅の歴史」
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