研究概要 |
最終年度に当り、平成16年度の研究実績報告書に記したように前年度までの5つのテーマ(科・白・衣裳・回舞台・照明)のうち未了の16年度中に下見調査を行った海外(欧州、中国)の古劇場について場内(客席・舞台)照明問題を中心に本調査を行い、公開総括シンポジウムを開催し、これをもとに報告資料を作成した。 1.海外(中国、欧州)の古劇場; (1)中国:調査員;研究分担者 田中英機、研究協力者 日大 松原剛 清代の全蓋戯楼は江戸型と同様に高窓からの自然採光中心。野外戯台は採光のため四方の軒を大きく反り上げている。低緯度地帯ほど反りが大きい。デザイン的問題ではない。 (2)欧州:調査員;研究代表者 降旗芳彦、研究協力者 日大 西角井正大 北イタリアのテアトロオリンピコ、テアトロファルネーゼおよびスエーデンのドロットニングホルム宮廷劇場の3箇所。オリンピコとドロットニングホルムはランプ・蝋燭、ファルネーゼは自然光中心。イタリアは外壁は煉瓦がなら内部は木造。ドロットニングホルムは全木造。日本人の思い込みと違う。 2.公開総括シンポジウム 研究課題に鑑み幕末の芝居小屋として唯一の残存である香川県琴平町の国指定重要文化財の旧金毘羅大芝居を借上げて平成17年11月12日(11時〜17時)に行った。プログラムは次のとおり。総合司会 田中英機。:第1部研究報告:基調報告 西角井正大、中国 松原剛、欧州 降旗芳彦。第2部 実演:播州歌舞伎「寿式三番叟」。第3部 パネルディスカッション:(研究協力者)明大 神山彰、九大 源田悦夫、光洋精工 坪井珍彦、日大 西角井正大、四国ポリテクカレッジ 山下世為志。第4部 コメント:国立科学博物館 鈴木一義、千葉大 服部幸雄、早大 古井戸秀夫 3.報告資料 文書(写真・図版を含む)、DVD, CD
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