研究課題/領域番号 |
14023239
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
長谷川 和範 独立行政法人 国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 主任研究官 (70270410)
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研究分担者 |
奥谷 喬司 東京水産大学, 名誉教授
齋藤 寛 独立行政法人 国立科学博物館, 動物研究部, 主任研究官 (00259996)
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キーワード | 目八譜 / 貝類図譜 / 和名 / データベース / 分類体系 |
研究概要 |
「目八譜」は天保14年(1843)年に著された日本最古の系統的な"大貝類図譜"で、その特徴として、西洋の動物分類学の本格的な導入以前に我が国で作られた分類体系が当時の術語解説とともに詳細に記述されていること、図の科学的正確さが他の図譜に較べて格段に優れていること、現代用いられている貝類の標準和名の多くが本図譜に基づいているとされていることなどが挙げられる。本研究では、1)「目八譜」掲載の貝類全種を最新の動物分類学の知識に基づいて再同定し、現在用いられている貝類の標準和名を再吟味すること、2)「目八譜」の分類体系を、当時までに欧州で用いられていた分類体系と比較研究し、西欧の自然史研究の影響の有無を調べること、及び3)図示された各種の学名、標準和名、目八譜での和名、図譜内の位置に関するデータベースを構築し、今後の更なる研究に役立てることを目指している。 本調査研究は平成14-15年度の2年にわたって実施されるが、初年度にあたる今年度は「目八譜」全15巻及び補遺(14冊に製本)のうち、第1巻〜第7巻の調査を行った。「目八譜」は東京国立博物館と国会図書館にそれぞれ保管されている2セットしか現存しない稀こう書であり、また手彩色の図は長時間の受光による退色が懸念されるため、すべての頁を6×7サイズの大判フィルムで撮影し、これをデジタル化(フォトCD化)したものを基に研究を行った。実際の撮影とフォトCDへのデータ取り込みは、東京国立博物館に保管されている資料に基づき、貴重和書の撮影を手がける専門の業者によって行われた。 現在、研究代表者及び分担者による予備的な分類学的な検討が進行中であり、平成15年度に実施を予定している残りの部分の撮影、データの電子化が終了してから総合的な研究とデータベース化を進める予定である。
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