研究課題/領域番号 |
14023240
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研究機関 | 独立行政法人国立博物館東京国立博物館 |
研究代表者 |
神庭 信幸 独立行政法人 国立博物館, 東京国立博物館・企画部 保存修復課 課長 (50169801)
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研究分担者 |
和田 浩 独立行政法人 国立博物館, 東京国立博物館, 企画部 保存修復課 研究員 (60332136)
土屋 裕子 独立行政法人 国立博物館, 東京国立博物館, 企画部 保存修復課 研究員 (60321551)
歌田 眞介 早稲田大学, 客員教授 (30272644)
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キーワード | 芸術諸学 / 分析化学 / 光学的調査 / 油彩画 / 彩色 |
研究概要 |
過去6年間にわたり実施してきたキリシタン関係絵画作品に関するX線画像、エミシオグラフィー、カラー画像、近赤外線画像、紫外線蛍光画像などの調査データをデジタル化した。対象作品は、「紙本著色 聖母子十五玄義 聖体秘蹟図」(京都大学文学部総合博物館蔵)、「三聖人像(C-691)」、「三聖人像(模写)(C-692)」、「人物像(C-693)」、「聖母像(C-694)」、「聖母子像(C-695)」、「来拝図(C-696)」、「キリスト誕生図(C-697)」、「聖母像(親指のマリア)(C-698)」、「聖母子像(C-699)」、「聖母子像(C-700)」、「名称不詳画(C-701)」、「人物像(C-702)」、「聖者像」(以上東京国立博物館蔵)、「ロザリオ十五玄義図」、「(聖人蔵)」(以上キリシタン遺物史料館蔵)、「救世主像」(東京大学所蔵)、「聖フランシスコ・ザビエル像」(神戸市立博物館蔵)、「悲しみの聖母図」、「聖母子図」(南蛮文化館蔵)である。さらに、これまで蓄積してきた明治初期油彩画の絵具顔料分析に関するクロスセクションの顕微鏡画像のデジタル化を実施した。対象となった作者は高橋由一、五姓田義松、松岡寿など代表的作家および作品を網羅している。これらの科学分析画像のデジタル化は、今後データベースとして利用できるように整理していく必要がある。 本年度新規購入した、X線発生装置を用いたX線撮影を開始した。東博所蔵の作品の中から、絵画作品を主な対象として、鉛白や胡粉などの白色顔料の用いられ方に注目しながら撮影を行っている。今後、画像の蓄積によって江戸時代の特性を明らかにしていきたい。
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