• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

江戸期における「乗りもの」の研究―大名駕籠を中心とした江戸のモノづくり―

研究課題

研究課題/領域番号 14023247
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

日高 真吾  国立民族学博物館, 博物館民族学研究部, 助手 (40270772)

研究分担者 五代 雄資  (財)元興寺文化財研究所, 管理部・情報資料室, 室長(研究員) (10195927)
キーワード駕籠 / 女乗物 / 乗物 / 保存科学 / 保存修復 / 漆 / 装飾画
研究概要

本研究ではこれまであまり注目されてこなかった大名駕籠の製作技法について研究を行った。研究は、大名駕籠も含めた駕籠の文献調査と実存している大名駕籠の調査を肉眼観察による調査と保存科学的手法を用いた調査を行った。
文献調査からは我が国における駕籠の発生時流に、権力者の権威の象徴として利用された車、輿の系統の駕籠と罪人や老人、病人を運ぶためだけの利用された・輿といわれる系統の駕籠の2種類があることがおぼろげながら見えてきた。すなわち、この2つの起源を持つ駕籠だからこそ、権力者から庶民階層までの広範囲にわたる使用者層を形成できたと考えられるのである。
実在する駕籠の調査は「乗物」といわれる権力者階級の使用した駕籠を対象とした。また、乗物は男乗物と女乗物に大別されるが、今回の調査では保存修復の対象となるケースの多い、女乗物の調査を行った。調査対象とした乗物は30挺であり、調査地も東北地方から九州まで、ほぼ全国的に展開できた。女乗物は、外装を漆塗りに蒔絵を施し、内装にも装飾画を用いるなど駕籠の中でもその装飾性は突出している。今回の調査では、外装の漆芸技法を肉眼で観察し、蒔絵の種類と劣化形態について分類を行った。また、漆塗り部分と蒔絵箇所は携帯型の蛍光X線分析装置で定性分析を行った。
現在、文献調査から見られる乗物製作規定と実存している女乗物の調査を比較検討し、女乗物を中心とした製作技法の解明に努めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 日高真吾: "民具の保存処理"民族藝術. Vol.19. 73-79 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi