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2002 年度 実績報告書

発がんに関わるゲノム刷り込み遺伝子の網羅的解析と制御機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 14026029
研究機関鳥取大学

研究代表者

押村 光雄  鳥取大学, 医学部, 教授 (20111619)

研究分担者 目黒 牧子  鳥取大学, 医学部, 教務職員 (20304222)
久郷 裕之  鳥取大学, 医学部, 助手 (40225131)
キーワードゲノム刷り込み / LIT1 / IGF2 / DNAメチル化 / インプリントセンター
研究概要

69検体のがん部および非がん部大腸組織を用い、代表的な刷り込み領域であるヒト11p15.5に位置するH19、IGF2、HASH2、LIT1、IMPT1、p57^<KIP2>についての発現解析を行った。IGF2では、25例中14例と高頻度でLOIが認められ、さらにこれらの症例ではその非がん部組織でも両アレルから発現しており、IGF2の発現が大腸がんの易罹患性に影響を与える可能性が示唆された。LIT1では17例中9例でLOIが認められたが、IGF2とは異なり、がん特異的にLOIを生じていることから、大腸がんの進展に何らかの関わりがあることが示唆された。また、p57^<KIP2>の発現量は大腸がん組織において様々に変化していたことより、p57^<KIP2>は少なくても大腸がんにおいては、がん抑制能を持たないことを示唆している。さらに、親由来特異的なメチル化を受け、LIT1の発現制御に関与しているLIT1 DMRのメチル化状態を解析し、発現様式との相関を検討したが、それらに相関は認められず、がんにおいては、発現調節機構自体が異常をきたしていることが示唆された。
以上、大腸がんにおいて特定遺伝子の発現やメチル化状態の異常がかなり高頻度に引き起こされること、LIT1のインプリントセンターとしての役割に破綻が生じるなど後成的修飾の異常により正常な遺伝子発現調節機構が維持されていないことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Feinberg, A.P., Oshimura, _M., Barrett, J.C.: "Epigenetic mechanisms in human disease"Cancer Res.. 62. 6784-6787 (2002)

  • [文献書誌] Hori, N., Nakano, H., Takeuchi, T., Kato, H., Hamaguchi, S., Ohshimura, M., Sato, K.: "A dyad Oct-binding sequence functions as a maintenance sequence for the unmethylated state within the H19/Igf2-imprinted control region"J. Biol. Chem.. 277. 27960-27967 (2002)

  • [文献書誌] Suda, T., Kaoth, M., Hiratsuka, M., Fujiwara, M., Irizawa, Y., Oshimura.M.: "Use of real-time PT-PCR for the detection of allelic expression of an imprinted gene"Intl. J. Mol. Med.. (in press).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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