• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

プロテアソームシステムによる細胞周期の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 14033201
研究機関北海道大学

研究代表者

川原 裕之  北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70291151)

キーワード細胞周期 / 細胞増殖 / 蛋白質分解 / ユビキチン / プロテアソーム / 卵成熟
研究概要

これまでに多くの細胞周期関連蛋白質がユビキチン-プロテアソーム経路で代謝調節されることが明らかにされてきた。ポリユビキチン化された蛋白賓は26Sプロテアソームにより認識され分解へと導かれるが、その過程にどのような機構が存在しているかは現在まで明らかではない。一般に基質蛋白質のポリユビキチン化が分解への直接のシグナルと考えられているが、26Sプロテアソーム自身が細胞周期の各点で基質を選択的に認識する能力を持っている可能性が強く示唆されている。我々のこれまでの実験により、プロテアソームユビキチン認識サブユニットには分子多様性が存在し、それぞれ幾つかの基質に対して全く異なる親和性を有することが示された。本研究では26Sプロテアソームが複数の細胞内蛋白質を峻別する基質認識の分子機構を明らかにして、細胞周期の新しい制御機構を提示することを最終目標にしており、そのための第一段階として基質蛋白質とのインターフェースとなるユビキチン認識サブユニット群を対象に遺伝子ノックアウト技術などを駆使し、プロテアソームの基質認識多様性の生物学的意義の解明を目指した。26Sプロテアソームのユビキチンレセプターサブユニットファミリーを新しく同定し、マウス、Xenopus、C. elegansを研究材料に機能解析に取り組んだ結果、この分子群が細胞周期の調節、特に分裂装置の形成と複製後のDNAの分配に密接に関与することを見い出した。さらに線虫C. elegansを用いた実験系を確立し、減数分裂時における新規Zn^<2+>Finger蛋白質の機能について論文出版の成果を挙げた。特定研究「細胞周期制御」を進める過程で種々のモデル生物を用いた研究手技に習熟したことにより、扱う実験系の技量の基礎を確立した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kikukawa et al.: "The 26S proteasome rpn10 gene encoding splicing isoforms : evolutional conservation of genomic organisation"Biological Chemistry. 383. 1257-1261 (2002)

  • [文献書誌] Shimada et al.: "Novel family of CCCH-type Zinc-finger proteins : MOE-1, -2 and -3, participate in C. elegans oocyte maturation"Genes to Cells. 7. 933-947 (2002)

  • [文献書誌] Sakata et al.: "Parkin binds the Rpn10 subunit of 26S proteasomes through its ubiquitin-like domain"EMBO Reports. 4(印刷中). (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi