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2002 年度 実績報告書

神経幹細胞の非対称細胞分裂の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14033202
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

松崎 文雄  理化学研究所, 非対称細胞分裂研究グループ, グループディレクター (10173824)

研究分担者 布施 直之  理化学研究所, 非対称細胞分裂研究グループ, 研究員 (80321983)
キーワード神経幹細胞 / 非対称分裂 / 細胞極性 / G蛋白質 / miranda
研究概要

ショウジョウバエの神経幹細胞は、それ自身とより小さい姉妹細胞に非対称に分裂する。その際、神経の運命決定因子である転写因子ProsperoやNotchシグナルの制御因子Numbを姉妹細胞である神経前駆細胞に不等分配する。これらの因子の不等分配は神経細胞の運命決定に必須なプロセスであり、本研究では、そのメカニズムと背後にある細胞極性の分子実体を明らかにすることを目標にしている。Prosperoを直接結合し、その非対称な細胞内分布と不等分配を規定するアダプター分子Mirandaの細胞内局在を指標として、神経幹細胞の非対称性に異常をきたす突然変異の系統的な検索を行ってきた。新しい表現型を示す突然変異群のうち、神経幹細胞とその姉妹細胞の大きさが非対称性を失い、形態的な等分裂を行う変異系統を2種類について解析がもっとも進んだ。
一般に、母細胞の細胞質分裂の際、収縮環の位置が分裂軸上で中央からずれることによって、娘細胞の大きさは非対称になる。収縮環の位置は、紡錘体の両極からの微小管がオーバーラップする「midzone」によって規定される。ショウジョウバエの神経幹細胞が分裂する際、紡錘体自身の形態的な非対称性と紡錘体が中心からのずれによって収縮環の位置のずれが起こることが知られ、娘細胞の大きさの非対称性に対しては前者の寄与が大きい。本研究で分離された二つの突然変異は、ともに、紡錘体の非対称性を失っていることが判明した。原因遺伝子の解析から、両者は3量体G蛋白質のβ,γサブユニットをコードすることが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hayashi, S.: "a database compiling expression patterns and molecular locations of a collection of Ga14 enhancer traps"Genesis. 34. 58-61 (2002)

  • [文献書誌] Nakagoshi, H.: "Refinement of wingless Expression by a Wingless-and Notch-Responsive Homeodomain Protein, Defective Proventriculus"Developmental Biology. 249. 44-56 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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