研究課題/領域番号 |
14033207
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関水 和久 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (90126095)
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研究分担者 |
伊藤 貴浩 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (00323452)
秋光 信佳 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40294962)
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キーワード | DNAトポイソメラーゼ / 遺伝子ノックアウトマウス / マウス初期胚 / ICRF-193 / RNAi / アポトーシス / カスパーゼ / HeLa細胞 |
研究概要 |
マウスDNAトポイソメラーゼIIαの細胞周期制御における役割に関する分子遺伝学 マウスの細胞における染色体DNAの高次構造を調べることは、技術的障壁のため、達成できていない。染色体DNAの構造がより単純であると考えられる、酵母細胞のDNAをファックスで分析した。DNAトポイソメラーゼIIの温度感受性変異株を用い、静止期から増殖期に入る段階において、本酵素が機能していることを示唆する結果を得ている。 一方、DNAトポイソメラーゼIIα遺伝子のRNAiを発現させたHeLa細胞においても、マウス初期胚で観察されたような、不完全な核の分離形態が観察され、DNAトポイソメラーゼIIα活性低下による核の形態異常は、発生初期胚に限らず、普遍的な現象であることが明らかになった。さらに本研究においては、DNAトポイソメラーゼIIαの活性低下により発生を停止した初期肺細胞において、アポトーシスが誘導されることを明らかにした。阻害剤を用いた実験から、この過程がカスパーゼの活性化を経由していることが判明した。 現在、マウス細胞のG0期からS期への移行に必要な、DNAトポイソメラーゼII依存に発現する遺伝子については、東京大学大学院医学研究科の岡山博人、神野茂樹両博士の協力を得て、解析中である。すでに、c-mycやc-fosを含むimmdiate ealy遺伝子の発現抑制が、DNAトポイソメラーゼIIα阻害によるG0期からS期への移行の阻害の原因ではないことが明らかになっている。現在、Rbのリン酸化の役割について焦点をあてて検討中である。
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