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2002 年度 実績報告書

幹細胞の未分化状態維持機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14033216
研究機関金沢大学

研究代表者

横田 崇  金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50134622)

研究分担者 小出 寛  金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70260536)
キーワードES細胞 / 細胞周期 / 白血病阻害因子 / cdc25 / cyclin E
研究概要

胚性幹細胞(ES細胞)は体内に存在する様々な細胞に分化できる能力をもつため、再生医療の材料としての利用が期待されている。しかし、実際にES細胞の医療への応用を考えた場合には、「いかにして材料となるES細胞を効率良く増やすか」という点が重要な問題となってくる。そこで本研究ではES細胞の増殖機構を分子レベルで明らかにすることを目的として実験を進めた。ES細胞は白血病阻害因子(LIF)の存在下で培養することによって未分化状態を維持することが可能となり、約8時間で1回分裂する。しかしLIFを除くと、ES細胞の分化が開始され、それに伴いES細胞の増殖速度が低下する。このことから、LIFの下流に未分化状態を維持し増殖を促進する因子が存在する可能性が考えられる。そこでそのような因子を見い出すために本研究ではDNAマイクロアレイを用いた解析を行った。LIF存在化で3日間培養したES細胞と、LIF非存在下で6日間培養したES細胞からcDNAを調製し、両者の間で発現量が異なる遺伝子を検索した。その結果、CKS-2、p38-2G4、cdc25B、cyclinD、cyclinE、Chk1といった細胞周期関連遺伝子がLIF存在下で培養した場合に多く発現していることが判明した。さらにcdc25B、cyclin Eに関しては、RT-PCR解析やNorhtern blot解析より、LIFによって発現が誘導されることが明らかとなった。現在、これらの遺伝子のES細胞の増殖における役割を解析中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Oka, M., Yokota, T.et al.: "CD9 is associated with leukemia inhibitory factor-mediated maintenance of embryonic stem cells"Mol.Biol.Cell.. 13・4. 1274-1281 (2002)

  • [文献書誌] Tanaka, T., Yokota, T.et al.: "Gene expression profiling of embryonic stem cells reveals candidate genes associated with pluripotency and lineage specificity"Genome Research. 12・12. 1921-1928 (2002)

  • [文献書誌] Matsui, T., Yokota, T.et al.: "STAT3 down-regulates the expression of cyclin D during liver development"J.Biol.Chem.. 277・39. 36167-36173 (2002)

  • [文献書誌] Senga, T., Yokota, T.et al.: "STAT3-dependent induction of BATF in M1 cells"Oncogene. 21・53. 8186-8191 (2002)

  • [文献書誌] Sato, A., Nishinakamura, R., Yokota, T.et al.: "Zinc-finger protein Sall2 is not essential for embryonic and kidney development"Mol.Cell.Biol.. 23・1. 62-69 (2003)

  • [文献書誌] Senga, T., Yokota, T.et al.: "LSSIG is a novel murine leukocyte specific GPCR that is induced by the activation of STAT3"Blood. 101・3. 1185-1187 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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