• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

染色体複製のライセンス化と細胞周期制御の解明―CDT1を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 14033234
研究機関九州大学

研究代表者

西谷 秀男  九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40253455)

キーワード染色体 / 複製 / ライセンス化 / Cdt1 / Geminin
研究概要

細胞周期において染色体は一回のみ正確に複製される。この制御は、複製のライセンス化制御と呼ばれており、Cdt1タンパク質は、これに関わる重要な因子である。研究代表者は、Cdt1タンパク質の細胞周期制御に焦点を当て研究を行っている。
(1)Cdt1タンパク質量の分解による制御
Cdt1は、複製起点のライセンス化のためG1期に機能し、S期開始後はユビキチン-プロテアソーム系により分解されることを明らかにした。
(2)Gemininタンパク質によるCdt1の制御
GemininはCdt1に結合してその機能を抑制することが報告された。しかし、我々の研究結果においては、Cdt1はG1期に存在するのに対し、GemininはS期からM期に存在しており、GemininはCdt1の制御にどのように関わるのか疑問が生じた。
(2-1)GemininはS期に蓄積しCdt1と結合して分解を促進する可能性が考えられた。そこで、GemininをRNAi法により発現を抑制した状態でCdt1のタンパク質量を検討したところ、Gemininタンパク質がなくてもCdt1タンパク質はS期に分解されると結論した。
(2-2)ノーザン法により、Cdt1 mRNAは、細胞周期を通して一定量存在しておりCdt1は、ユビキチン-プロテアソーム系により細胞周期のG1期のみに存在するよう制御されていることが明らかとなった。
(2-3)以上の結果からGemininは、分解から逃れたCdt1に結合してその機能を抑制すると考えた。実際、S期細胞をプロテアソーム阻害剤で処理することによりCdt1タンパク質を安定化させたときGemininと結合していることが確認できた。このとき、Cdt1は、クロマチンに結合しており、Gemininは、Cdt1がクロマチン結合後の過程を阻害していると結論した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Niahitani H, Z.Lygerou: "Control of DNA replication licensing in a cell cycle"Genes to Cells. 7. 523-534 (2002)

  • [文献書誌] Rao M.et al.: "A nuclear protein that interacts with and regulates transcriptional activity of androgen receptor and glucocorticoid receptor"J Biol Chem.. 277. 48020-48027 (2002)

  • [文献書誌] Umeda M et al.: "A novel nuclear protein, Twal, and Muskelin comprise a complex with RanBPM"Gene. 303. 47-54 (2003)

  • [文献書誌] Takahashi T.et al.: "Multiple ORC-binding sites are requited for efficient MCM loading and origin firing in fission yeast"EMBO J.. 22. 967-974 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi