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2003 年度 実績報告書

シクリッドを用いた形態形成機構の多様化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14034216
研究機関東京工業大学

研究代表者

渡邉 正勝  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (90323807)

研究分担者 岡田 典弘  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (60132982)
キーワードシクリッド / 顎部形態 / EST / DNAチップ
研究概要

カワスズメ科魚類(シクリッド)が進化の過程で獲得した形態的な多様化に関わる遺伝的要因のスクリーニング及び解析を行った。これまでに解析、作成を進めているEST配列、DNAチップを用いて、(1)顎部形成に関わる遺伝子発現プロファイルの作成(解析種;Oreochromis niloticus, Haplochromis parvidens)、(2)シクリッドの種間における遺伝子発現の相違の解析(比較、解析種;Haplochromis parvidens, Haplochromis sp."Redtailsheller", Haplochromis chilotes, Haplochromis sp."rockkribensis")、更には個々の遺伝子の解析を進めている。(1)により、受精後8日、12日、16日、32日の顎部形態の形成・成熟期における発現遺伝子のクラスタリングを行った。この時期は骨格の多様化の要因となる軟骨及び硬骨の形成時期であり、検出された遺伝子群と形態形成との関連を解析中である。(2)により、特に顎部における硬骨の形成が開始される受精後15日〜20日の遺伝子発現を種間で比較した。その結果、ヒトの形態異常を引き起こす遺伝病の原因遺伝子の発現が、シクリッドの種間で異なる発現様式を示すととが分かった。現在、これらの遺伝子の機能解析をゼブラフィッシュへの遺伝子導入により解析中である。また、これとは別にDNAチップにより検出された、形態形成に関与することが示唆されているメタロプロテアーゼの機能解析を進めたところ、ゼラチンやフィブロネクチンなどを分解する活性を有していることが明らかになった。これらのタンパク質は細胞外マトリクスの主要な構成成分であり、この再構成が器官の形態形成に非常に重要な役割を果たしていることから、本遺伝子がシクリッド形態の多様化に関与していることが示唆された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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