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2002 年度 実績報告書

ショウジョウバエ新規RNAヘリカーゼNarutoによるNotch情報伝達系の制御

研究課題

研究課題/領域番号 14035247
研究機関東京理科大学

研究代表者

松野 健治  東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (60318227)

キーワードNotch / naruto / DEAH-box / RNAヘリカーゼ / deltex / ショウジョウバエ / 細胞分化 / 発生
研究概要

Notch情報伝達系は、細胞間の直接的接触を介した情報伝達に機能しており、細胞運命決定、形態形成、恒常性の維持に重要な機能をはたしている。ショウジョウバエdeltex遺伝子は、Notch情報伝達系を正に制御しており、その遺伝子産物は、Notchの細胞内ドメインに結合する。我々は、これまでに、Notch情報伝達系を構成する新規な遺伝子の同定を目的として、deltex突然変異体と遺伝的相互作用を示す新規突然変異体を、遺伝的スクリーンによって検索した。その結果、Notch情報伝達系を構成する新規遺伝子候補の突然変異体として、narutoを同定した。narutoの原因遺伝子をクローン化した結果、narutoは、DEAH-box RNAヘリカーゼをコードしていることを明らかにしている(未発表)。
本研究では、Narutoの発生過程における機能を明らかにするために、まず、narutoをホモにもつ突然変異体胚の表現型を解析した。naruto突然変異ホモの胚では、中枢神経系の発生異常が観察された(未発表)。また、UAS/GAL4システムを用いた、Narutoのin vivo強制発現系の作出に成功している。いろいろな組織で、Narutoを過剰発現させた結果、複眼や翅脈細胞に特異的な異常が誘発されることを明らかにできた(未発表)。DEAH-box RNAヘリカーゼによる特異的な細胞分化プロセスの制御は、本研究で始めて見出された。
Narutoの生化学的機能を明らかにするために、大腸菌を用いて、組換え型Narutoタンパク質断片を合成し、これを精製した。Narutoタンパク質断片を抗原として、抗Naruto血清を調製した。抗Naruto抗体を用いた免疫染色法を用いて、ショウジョウバエ培養細胞やin vivoのNarutoタンパク質を検出したところ、Narutoが細胞質タンパク質であることを明らかにできた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shigeo Takashima: "Cell-fate choice and boundary formation by combined action of Notch and engrailed in the Drosophila hindgut"Dev.Genes Evol.. 212. 534-541 (2002)

  • [文献書誌] Momoko Hase: "Expression and characterization of Drosophila X11-like/Mint protein during neural development"J.Neurochem.. 81. 1223-1232 (2002)

  • [文献書誌] Kenji Matsuno: "Involvement of a proline-rich motif and RING-H2 finger of Deltex in the regulation of Notch signaling"Development. 129. 1049-1059 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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